コース紹介

リレーエッセイ企画「私と国士舘」

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本企画では、文学部の専任教員が「どんな専門なのか」「何が勉強できるのか」といった内容を中心に、受験生の皆さんへのメッセージを含めたショートエッセイを執筆しました。どうぞお楽しみください。

コミュニケーションを大切に

河野 寛(かわの ひろし)教授(専門分野:応用健康科学、身体教育学、スポーツ科学)

 私が9年前に国士舘に赴任して感じたことは、初等教育コースの学生さんの真面目さです。初等教育コースでは、幼稚園や小学校の教員になるという明確な目標があり、そのために必要な授業や行事が目白押しであるため、学生さんの教師としての力が備わっていくのが手に取るようにわかります。その頑張りに答えるために、私はゼミ生に研究室を開放しています。調べ物や勉強を研究室で行うことを許可し、コーヒーを振る舞いながら学生さんといろんな話をして交流を深めています。学生さんにとっては、教員と学生の距離が近いためコミュニケーションが取りやすく、授業や進路に関する相談がしやすいようで、高校生の皆さんが想像する大学教員と学生との関係とは、大きく異なると思います。
 初等教育コース全体で言えば、教員一人ひとりが学生さんの顔と名前を把握していることが、学生さんに安心感を与えているようです。また少人数のため、同学年はもとより、先輩後輩との関わりが強く、授業や教員採用試験などの情報共有がなされていることも初等教育コースの特徴であることは間違いありません。これからも真面目に頑張る学生さんのサポートができるように教育環境を整えていこうと思っています。

  • 河野寛先生写真1
  • 河野寛先生写真2

<2021年8月31日(火)掲載>

教材研究を通じた学びで得られるもの

松田 俊哉(まつだ としや)教授(専門分野:絵画制作(芸術)、図画工作科教育)

 ハードなイメージの国士舘大学に初等教育専攻(現コース)というソフトな学科があるのを知ったのは教員公募に応募した1993年でした。当時、遠く離れたウィーンの美大に留学中の私には全く現実味がなかったのです。翌年に赴任し、明るく開放的な学生の皆さんと接するうちに、要らぬ先入観なんぞ吹き飛んだのは言うまでもありません。
 さて、授業で特に大切にしているのは教科教育の教材研究です。「一に教材二に教材三に教材」と言われるほど、教師を目指す者にとって教材研究は不可欠です。私が担当の図画工作科では、1~2年の教材観に基づく実技制作と、3年の教科教育法の指導案作成と模擬授業を通して、学生が図工科指導の能力を身に付けていくよう仕向けています。具体的には学習目標、教材制作、教材開発、授業の計画立案、評価法、指導法というものです。
 大学での学びや経験を通して「そうは問屋が卸さない」という気持ちが生まれたらいいですね。これまでとは「何かが違う」と感じるでしょうし、それは何かが分かりつつあるという証しです。ある事を理解したら他のいろんな事が見えてきた、という経験はありませんか。「教員採用の近道って何?」と問われたら「地道な積み重ねだけ」とだけお答えします。
 ここでは図工科の教材研究の成果を学生さんの実技制作でご紹介しましょう。

  • 松田先生写真1
  • 松田先生写真2
  • 松田先生写真3
  • 松田先生写真4
  • 松田先生写真5
  • 松田先生写真6
  • 松田先生写真7
  • 松田先生写真8
  • 松田先生写真9

<2021年10月5日(火)掲載>

多様なつながりを大切に

小野瀬 倫也(おのせ りんや)教授(専門分野:理科教育学、初等中等教育学、科学教育)

 7月30日に大学院教育学専攻博士課程3年生 石川正明さんの中間発表会がありました。緊急事態宣言下での開催となりましたので、対面とZoomによるオンラインのハイブリッド開催でした。石川さんは、私の研究室に所属している大学院生です。また、研究テーマが理科教育ですので、初等教育コースの小野瀬研究室のゼミ生(学部3年生,4年生)も参加しました。学部生にとっては、かなり難しい内容となりましたが、現職の先生が大学に通って研究している姿は大きな刺激になったと思います。
 石川さんは、現職の小学校教師です。また、横浜市の「『匠』の授業」の授業者や横浜市優秀教員奨励賞に選ばれる等の経歴の持ち主です。このように現職教師の方々(もちろん卒業生も含めて)と授業研究会や自主的な勉強会などの場面で交流ができるよう、機会を設けてきました。コロナ禍においては、学会もリモートによる開催が主で、他大学の学生と直接交流する機会が減ったことが何より残念です。何とか機会を増やしたいと考えています。
 実は中間発表会の前日に、川崎市総合教育センターで研修講座がありました。私はその講師を務めましたが、その場にも3名の卒業生が参加していました。すっかり一人前の教師として活躍しているように思えました。うれしい限りです。このように、色々な場面で私と卒業生、卒業生と現役の学生、卒業生同士がつながっていることが、何よりもうれしいことです。

卒業生×対談 文学部:https://www.kokushikan.ac.jp/allabout/career/1998.html
卒研理科学生会HP:https://sotukenrika.jimdo.com/別ウインドウで開きます

  • 小野瀬倫也先生写真1 博士論文中間発表会(ハイブリッド開催)の様子

<2021年10月5日(火)掲載>

社会という大海原に向けて大胆にチャレンジできる場所

菱刈 晃夫(ひしかり てるお)教授(専門分野:教育学、教育思想史、道徳教育)

 いろいろな大学で教えてきましたし、今もいくつかの大学で非常勤として教えています。それぞれに独特のカラーがあります。そこで特に国士舘の魅力というか、学生の一番のよさは、その優しい人柄、愛嬌とガッツです。世田谷全学部合同の教育基礎論や総合教育科目としての教育学、そして道徳教育等と国士舘では初等教育コースに限らず、学部を横断して大学院も含め、じつに数多くの学生と幅広く接してきました。ここに総合大学としての最大のよさがあります。教育に関する研究成果は、主に『教育にできないこと、できること』としてまとめ、最新知識を定期的にアップデートしています(まもなく第5版刊行)。
 学生の主体性を重んじる自由な雰囲気の卒研道徳(ゼミ)では、さまざまな研究テーマを学生が取り上げ、卒論やレポートとして形にしてきました。多すぎて一人ひとり名前はあげられませんが、小中高教員になったり(もう管理職に近い者も)、防衛や警察や消防で活躍したり、なかには大学と事業で活躍する卒業生もいます。もちろん一般就職者も多数。卒業後の今では、他学部や他大学の卒業生もあわせてすでに25年以上、交流を重ねています(コロナ禍で飲み会ができないのは残念!)。すべては学生のモチベーションしだい。何になるかは、あなたしだい。ここでは勉強、サークル、あるいはボランティアなど、貴重な青春の思い出を各自で自由自在に実らせることができます。学生いわく、社会という大海原に向けて大胆にチャレンジできる場所。それが国士舘、だそうです。座布団3枚!!!

  • 菱刈晃夫先生写真1
  • 菱刈晃夫先生写真2
  • 菱刈晃夫先生写真1

<2021年10月19日(火)掲載>

初等教育コースから学生たちの生の声!

佐々木 浩(ささき ひろし)教授(専門分野:体育、身体教育学)

 初等教育コースの学生は、明るく素直でとても仲が良いです。それは、同じ目標に向かって切磋琢磨しているからではないでしょうか。とても活き活きとしていますね。
 そんな学生たちの声を、佐々木研究室から紹介します。

○少人数のゼミなので、学年を問わずにみんなで仲良く活動をしています!
○体育ゼミではGボールの運動を通してみんなで楽しく活動しています!
○写真はGボールを使った教材作成です!このような活動を通して仲良く活動をしています!
○初等教育コースは、全体で行う運動会・音楽会が隔年で行われ、教師としての実践を積めるコースです!
○学生数が他と比べて少ないので、学生と教員の距離が近く、アットホームな雰囲気の中で学習できます!
○初等教育コースは、教員になるための知識・技能を身に付けることができます!
○初等教育コースは、横の繋がりだけでなく縦の繋がりも濃いので、教師になるために必要な力を身につけることができます!
〇初等教育コースは、学年に関係なく教師になるために協力して切磋琢磨しています!

  • 佐々木浩先生写真1
  • 佐々木浩先生写真2

<2021年11月2日(火)掲載>

学生同士の活発な交流が魅力

青木 聡子(あおき さとこ)講師(専門分野:幼児教育)

 国士舘大学に着任した当初、私は、初等教育コースの学生同士の交流が活発なことにびっくりしました。コースで行う行事の運営はもちろんのこと、初等教育コースに所属する学生が中心となっていることが多い教育系ボランティアサークル・部の活動を通じて、横だけでなく、縦のつながりもあるというのは大学では珍しいのではないかと思います。児童の宿泊行事の引率や小学校での教育ボランティア、学童保育のアルバイトなどを先輩から紹介してもらう学生も多くいるようです。
 今年度は、カリキュラムの関係で2年生と4年生が一緒に履修している模擬保育の授業があるのですが、そこでも、学年を超えて活発な意見交換が行われています。教育実習を終えた4年生からは、やはり鋭い意見がでますし、初めて模擬保育を行う2年生も、先輩の姿に刺激を受けて、熱心に教材研究をしています。よいモデルとなってくれる先輩や迷った時に相談に乗って(ちょっと背中を押して)くれる先輩がいる。それが、国士舘の初等教育コースの魅力ではないかと思います。

ドキュメント国士舘:文学部の誠実

<2021年11月9日(火)掲載>

「教師0年」を学生とともに学ぶ

千葉 昇(ちば のぼる)准教授(専門分野:社会科教育 総合的学習 教育実践開発)

 大学附属の小学校現場で鍛えた日々は、よりよい授業を子どもと創るために、自らの授業実践力向上に全力を注ぐ日々でした。それは同時に、若い現役の先生方の教師力を如何に高めるかの切磋琢磨の日々の積み上げでもありました。
 毎年秋には、初めて現場で学ぶ大学3年生の教育実習生が150名ほど来ていました。この学生たちとは、事前・事後指導の大学授業でも出会いました。
 そんな中で、教師生活をスタートさせる以前の「教師0年」ともいうべき学部4年間に、一体何を学び、何を身につけておくと、よりよい教師として、よりよいスタートが切れるのかを考えさせられるようになりました。そんな「教師0年」を、学生とともに考え学ぶ場を求めたことが、国士舘の初等教育との出会いでした。

 「自ら動いて子どもを動かす」「ともに動いて子どもと考える」は、今でも変わらない、人に正対すべき教師としての大切なモットーです。

<2021年11月16日(火)掲載>

歴史ある国士館から教育現場へ

山室 和也(やまむろ かずや)教授(専門分野:国語科教育)

 国士舘大学のイメージは、「体育またはスポーツ」というのが一般的ではないでしょうか。私も国士舘大学に赴任するまではそのようなイメージを持っていました。そして、文学部教育学科の存在も恥ずかしながら知りませんでした。その中に、小学校及び幼稚園の教員養成課程としての「初等教育コース」があり、開設50年以上の歴史があるということも。
 その歴史と伝統のある大学に勤めて15年になり、最初に自分が関わった卒業生も現場では30代半ばの中堅教員の仲間入りです。東京都などでは主任教諭になっている人も出てきています。コース自体は一学年の学生数は40名程度の小さなものですが、教員志望の学生が圧倒的に多く、その8,9割が学校現場に就職していきます。そのような彼らを送り出すことが私の仕事の中心なのです。その一方で、送り出した後にも大学との接点をもってこれからの学生の学びに貢献してくれる卒業生との再会もあります。写真は、平成23(2011)年度卒業の田中大輔さんの現任校での授業風景です。彼は学生時代、東京教師養成塾の塾生としても学び、その後、東京都の教員として経験を積んでいく中で、さらに授業力を上げるため勤務校のある江東区の授業支援改善事業に参加していました。偶然にも、私がその事業の講師として関わっていたので、彼の授業の指導講師として再会することができたのです。この事業では現役の学生も授業を参観できてその後の協議にも関われるもので、初等教育の先輩の授業を後輩がみて学ぶ絶好の機会を得ることができたのです。
 国士舘は教員養成の大学という顔を昔から持っているのです。そのことは、教育現場に出て改めて実感することでしょう。そのことで助けられることも数多いことでしょう。そして、今学んでいる学生やこれから学ぶ人たちも皆、国士舘の顔を伝統として受け継いでいってくれると信じています。

  • 山室和也先生写真1
  • 山室和也先生写真2
▲田中大輔さん(現在、江東区立第五大島小学校勤務。教員10年目で主任教諭。写真は令和元年度(2019)の4年生国語の授業の時のもの。)

<2021年12月14日(火)掲載>



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