21世紀アジア学研究所
21世紀アジア学部の発展に資する活動を行う
目的
21世紀アジア学研究所は、国士舘大学アジア・日本研究センターの研究成果を引き継ぎつつ、21世紀アジア学部の発展に資することを目的として2019年4月1日に開設されました。
事業
- 学外から専門家を招いてシンポジウムの開催
- 主として21世紀アジア学研究所研究員を講師とした研究会(年6回程度実施)
- シンポジウム、研究会の内容を中心とした報告書の出版
概要
「21世紀アジア学」とは、広くアジアをテーマとした研究を行う中で、経済学、文化人類学といった確立された個々のディシプリンを単に組み合わせたものではなく、それらを融合させて新たな学問大系を創出しようとする「運動」、ないしは「闘争」のように思います。学部の教員の専門分野が経済学、経営学、政治学、文化人類学、歴史学、文学、言語学、情報学など多岐にわたっていることからも、これらを統合して「21世紀アジア学」を創り出そうとする努力が、これまで積み重ねられてきたことがうかがえます。多様性の中から新たなものを生み出そうとするプロセスは、奇しくも21世紀のアジア--多様な宗教、言語、政治制度、価値観などを混在させながらひとつのまとまりたろうとする--を想い起こさせます。このような中で、21世紀アジア学研究所は、「21世紀アジア学」とは何かについて議論し、「21世紀アジア学」を創出する中心的な役割を果たすべく、設立されたと理解しています。
異なるものがぶつかり合いながらも、根気強く「対話」を続け、共通理解をひとつずつ積み重ねていくようなプロセスそのものが、「21世紀アジア学」なのではないでしょうか。
イラク古代文化研究所
フィールドワーク・共同研究・学際研究・国際交流を通して、イラクを中心としたユーラシアの古代文化を探求
目的
本学附置研究所であったイラク古代文化研究所の研究成果を引き継ぎ、21世紀アジア学部附属の研究所として、2022年4月1日に改組されました。
概要
イラク古代文化研究所は、イラクを中心としたユーラシアの古代文化の解明を研究目的として昭和51年に開設されました。メソポタミア考古学が専門の故藤井秀夫名誉教授が、当時同国の要請を受けて行った遺跡調査で数々の資料を発見し世界的に注目を集めたことから、本学は研究所を開設、藤井教授が初代所長に就きました。 その後も発掘調査を継続、研究成果をまとめた『ラーフィダーン』の出版など海外の学会からも高い評価を受ける中、湾岸危機、イラク戦争などにより調査の中断を余儀なくされました。 近年はシリア、ヨルダン、イラン、キルギスタンなどで現地調査を実施するほか、文化遺産が危機に瀕するイラクやシリアを対象に復興支援するユネスコの事業にも積極的に協力してきました。
古代オリエント学者で中近東文化センター初代総裁の三笠宮崇仁親王殿下との学術的な交流も深く、昭和54年にはイラク現地の発掘地を視察、その後、昭和57年には同研究所をご訪問されています。
現在は研究と同時に、21世紀アジア学部附属の研究所として研究成果を教育活動へ還元しています。
21世紀アジア学会
21世紀アジア学部の研究・教育の発展充実に寄与しその成果を共有する共同体
目的
21世紀アジア学について深く研修しその成果を社会に還元することを目的としています。
概要
21世紀アジア学会は、2002年の21世紀アジア学部発足と同時に学部内に設置され、アジアについて多面的多角的に研究し、その成果を発表して、教育の実践現場に還元することを目標に、教員・学生に広く開かれた学びの場として活動しています。
これまでにも、アジアの各界で活躍される方々を講師とした講演会やワークショップ、研究・出版活動への支援、あるいは図書資料収集などを行ってきました。特に、毎年度刊行している学会紀要である『21世紀アジア学研究』は、本学部教員によるアジア学研究成果を世に問うメディアとして、重要な役割を担っています。また、毎年度末に開催するアジア学会大会においては、学外から著名な研究者を招聘して記念講演を行うと同時に、学部学生が学修の集大成として制作した卒業論文の中から優れた成果報告を選抜し、発表と表彰を行い、激励する場としての役割をも果たしています。