経営学部(経営学科)の教育研究上の目的
経営学部の基本的教育方針は、21世紀の「知識基盤社会」において絶えず変化する企業環境の中で、仮説と検証を繰り返し行う実践的な科目によって「ビジネス人基礎力」の習得を目指すとともに、ともすれば失われがちになってきた日本人の勤勉・利他の精神を涵養するための経営学教育を行うことです。
国士舘の創立者柴田德次郎の建学の精神に賛同して国士舘の設立を援助した渋沢栄一は、その著書『論語と算盤』で「道徳経済合一説」という理念を打ち出して、倫理と利益の両立こそが真の国富をもたらすものであると主張しています。
経営学部は、「国を興し、世を救い、世界の平和と進展に貢献できる誠意・勤労・見識・気魄に満ちた人材を養成する教育を行うことを目的とする。」という国士舘大学の建学の精神をふまえたうえで、渋沢栄一の理念の実現を目指して企業の経済的機能のみならず社会的使命を理解し、豊かな適応力と創造性に満ちた人材を育成します。
卒業認定・学位授与の方針「ディプロマ・ポリシー」(DP)
経営学部では、大学の卒業認定の方針に加えて、「ビジネス人基礎力」(人間基礎力、社会人基礎力、経営学・会計学の専門的知識)を備え、所定の単位を修得し、必修科目履修等の条件を満たすことで、学科が求める次の資質・能力を有しているとして、卒業を認定し、学士(経営学)の学位を授与します。
経営学科は、「ビジネス人基礎力」を身に付け、所定の単位を修得し、必修科目履修等の条件を満たすことで、次の資質・能力を有しているとして卒業を認定し、学士(経営学)の学位を授与します。
- DP1.
- 企業経営に関する専門的知識(経営学、会計学)と実践的知識および幅広い教養を身に付け、それらの知識を活用し、企業経営における問題の発見・解決に立ち向かう意欲を有している。
- DP2.
- 前に踏み出す力(アクション)、考え抜く力(シンキング)、チームで働く力(チームワーク)という3つの能力(社会人基礎力)を有し、企業を管理する経営能力やビジネスを創造する高い戦略性・起業家精神を身に付けている。
- DP3.
- 社会的、職業的自立を図るために、企業社会と国際社会の中で活躍し人と社会に尽くす使命感と、学び続け主体的に問題解決に取り組む意思を有している。
- DP4.
- 経営学の学修を通じて、他者の意見や人格を尊重しながら、他者と協働して社会で活躍できる素養(人間基礎力)を有している。
教育課程編成・実施の方針「カリキュラム・ポリシー」(CP)
経営学部は、卒業認定・学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)で掲げる能力や態度を身に付けるために教育課程を編成し、それらの系統的な履修によって教育目的を達成します。
教育内容、教育方法、学修成果の評価については、次のように定めます。
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教育課程と内容
- 幅広く深い教養と総合的判断力を培い、豊かな人間性を涵養し、専門分野と調和・発展させることを目的とした「全学共通教育科目」を設けています。
- 「外国語科目」を設け、英語や第二外国語(ドイツ語、フランス語、中国語、韓国語、スペイン語、ロシア語)を、また、専門科目でも英語科目を設け、コミュニケーション能力の充実を図ります。
- 「専門科目」では、1年次に経営・会計に関わる基礎的な内容を学ぶ「経営学総論」、「会計学総論」を必修科目として、また、早期に専門的な内容を学ぶことができる専門選択科目を設けています。
2年次以降は、専門知識を修得するとともに論理的な分析能力を養成するため、経営学系科目と会計学系科目の専門選択必修科目、選択科目を多く設けています。
- 経営に関する専門知識やスキルや経営環境の変化への適応能力を身につける必要性を学生に実感してもらうため、産業界との連携による授業科目を設置しています。
- 関連領域を学修し、幅広い知識を身につけられるように、経済学関連科目や法律系科目、経営学の特論科目を設けています。
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教育方法
- ビジネス人基礎力の習得を目標としたきめの細かな経営学教育を行うため、1年次よりゼミナール科目を中心に少人数のグループワークやプレゼンテーション、ディベート等を実施しています。
- 問題を発見し、解決する能力を養成するために、自分自身で取り組むべきテーマを設定し、チームワーク等を実施しています。
- 経営に関する専門知識やスキルを学生に実感させるため、産業界や優良中堅・中小企業の実態に基づく実践的・実証的教育を行います。
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学修成果の評価
- 各授業科目については、到達目標や成績評価の基準と具体的評価方法をシラバスに明示して学生に周知したうえで、公正で厳格な成績評価を実施します。
入学者受入れの方針「アドミッション・ポリシー」 (AP)
経営学部では、企業や組織の行動に関心を持ち、これからの経済・社会・文化における諸問題の解決に取り組むことができるビジネス人としての志を持ち、人格の向上と形成を目指して真摯に学修する気概ある学生を受け入れます。
また、このような入学者を適正に判定するために、経営学科において、次に掲げる観点から、多様な方法による入学者選抜を実施します。
- AP1.
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[知識・理解・技能]
経営学科の教育を受けるために必要な基礎学力としての知識を有していること、あるいは秀でた実技能力などを有している。
- (AP1-1)
- 英語、国語、数学、地理歴史、公民、理科、情報、時事などについて、高等学校などで身につけるべき標準的な知識を有している。
- (AP1-2)
- スポーツ活動において優秀な成績を収め、入学後、スポーツ活動を継続する意欲と卒業条件を達成する強い意志を有している。
- AP2.
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[思考力・判断力・表現力]
企業の経済活動や社会使命に関わる諸問題に関心を持ち、自ら求めて学び、自分が考えたことを、他者に対してわかりやすく表現することができる。
- AP3.
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[主体性・多様性・協働性]
グループ活動や協働作業の意義を理解し、多様な課題を解決するため、意見や立場の違いを尊重しつつ、自ら進んで行動する態度を有している。
【入学前に身に付けておくべきこと】
- 英語、国語、数学、地理歴史、公民、理科、情報などをしっかり学習しておくこと。
- 社会、特に企業の活動に興味を持ち日常的にニュースを読み、自らの考えや意見が述べられるように社会の動きに興味を持ち調べるようにしておくこと。
- 文章読解能力および記述能力と計算能力が重要となるので、読み書きや演算などに習熟しておくこと。