2025.11.05

PLAY for HOPE プロジェクト 〜スポーツで未来を創る、希望をつなぐ〜を実施しました

21世紀アジア学科 准教授 鈴木 敦子

本プロジェクトは、10月~11月にかけて町田キャンパス・岩手県・福島県・石川県の4地域で活動を実施しました。地域のこどもたちにスポーツの「楽しさ・安全・希望」を届けることを目的とし、学生らが防災・安全教育を実践的に学びながら地域連携の役割も果たしていきます。学生らはそれぞれの地域で、子どもから高齢者までを対象にスポーツと安全行動を融合させた教育プログラムを実践し、今後は世田谷キャンパスでの報告展示も予定しています。

町田キャンパス「鶴川祭」― 岩手・福島での実践に向けたリハーサルと募金活動

10月11日(土)、国士舘大学町田キャンパス第3体育館にて、鈴木敦子研究室の学生らによる「PLAY for HOPE」プロジェクトのリハーサルおよび募金活動を実施しました。本活動は、10月20日〜21日に行われる岩手県・福島県での実践活動の事前準備を兼ねたものです。学生7人(全員SFR ベーシックコース受講済み)が指導者となり、地域の子どもたちと「リズム体操」「かけっこワーク」「サッカーレクリエーション」「安全行動ワーク」を実施しました。

全体の流れの説明
指導の様子

 岩手県遠野市「上郷小学校」― 地元出身学生が母校で安全行動ワークを実施

10月20日(月)、岩手県遠野市立上郷小学校にて地元出身の菊田ひかるさん(4年生)を中心に、「安全に」「協力する」ことをテーマとしたサッカーワークや、RICE 処置(休息・冷却・圧迫・挙上)およびバンテージ体験を交えたワークショップを実施しました。児童たちからは、「大学生が教えてくれてうれしかった」「けがをしたときにどうすればよいかわかった」などの声が寄せられ、スポーツの楽しさや安全に行動することの大切さを体験的に学びました。
なお、活動の様子は遠野テレビ(10月24日放送)でも紹介され、地域と大学を結ぶ新たなモデルとして注目されました。

母校でサッカー指導をする菊田さん
安全行動ワークを指導する様子
参加した学生らで記念撮影

 福島県大熊町「学び舎ゆめの森」― インクルーシブ教育の現場で体験的防災学習を展開 ―

10月21日(火)、福島県大熊町の「学び舎ゆめの森」にて、学生7人による防災・安全教育プログラムが行われました。午前の部(1〜4年生32人)ではリズム体操やかけっこを通して救急体位や助けを呼ぶ練習を行い、午後の部(5〜9年生24 人)では、サッカーを使った運動ワークショップとRICE 処置を実践しました。
活動のポイントは、①安全に楽しめる力、②協力して楽しむ力、③落ち着いて守る力の3つ。子どもたちは、大学生と一緒に体を動かしながら学ぶとともに、応急処置への理解も深めました。子どもたちからは「サッカーをプレイできて楽しかった」「包帯の巻き方を初めて知った」といった感想が寄せられました。
本活動の様子は、学び舎ゆめの森公式サイト「ゆめのおと」(10月22日掲載)でも紹介されています。

最終打ち合わせの様子
低学年向け「かけっこワーク」の様子
高学年向け「サッカーワーク」の様子

石川県七尾市「和倉小学校」― 高齢者対象の防災講習で笑顔と希望を届ける ―

10月26日(日)、能登半島地震の被災地域である石川県七尾市和倉小学校にて、「PLAY for HOPE in 能登」が開催されました。和倉地区の避難訓練に参加した高齢者33人を対象に、学生2人(男女各1人)が講師として登壇し、講演・ワークショップ・新体操デモンストレーションを行いました。新体操世界選手権団体金メダリストの稲木李菜子さん(4年生)は、「笑顔と勇気の力」をテーマに講演を実施。リボンやボールを使った運動体験を通して、スポーツの楽しさと防災意識を融合させた新しい形の教育活動を展開しました。会場では「久しぶりに体を動かして楽しかった」「学生の笑顔に元気をもらった」といった声が多く寄せられました。本企画は民間災害ボランティアセンター「おらっちゃ七尾」との協働で実施され、北國新聞(10月27日掲載)でも取り上げられました。

リボンを指導する稲木さん
友禅染のれんを背景に記念撮影
地域の方たちと記念撮影

学生の声

「岩手では、先生方や宿泊先の方々が温かく迎えてくださり、子どもたちが心から楽しむ姿を見て自分たちの活動の意義を実感しました。地域の方々にも声をかけていただき、子どもたちも心から楽しんでくれたことが私たちにとって大きなエネルギーになりました。」
「石川では高齢者の方のみの参加となりましたが、連携協力をしてくださった「おらっちゃ七尾」の皆さまや和倉町の担当者の方々、若いボランティアの方々など多くの支えがありました。会場全体が温かい雰囲気に包まれ、全員が積極的に参加し、私たちを応援してくださり、励まし励まされる時間となりました。今後も国士舘大学のアスリートとして、そして21世紀アジア学部の学生として社会に向き合い、スポーツを通じて希望を届ける活動が、さまざまな地域や人を繋ぐきっかけになればと思います」

本活動は、各地域の教育委員会、学校関係者、災害ボランティアセンター「おらっちゃ七尾」、Rub-Lab株式会社(ラブラボ)様のご協力を賜り実施されました。

Rub-Lab株式会社様提供のユニフォームを着て記念撮影

以下掲載情報です。

・10月22日:学び舎 ゆめの森
・10月24日:遠野テレビ放送
・10月27日:北國新聞掲載