国士舘大学政経学部では、帝京平成大学との合同によるSDGs教育プロジェクト「食品ロス対策の秘密を聞き出せ!」を2025年度に実施しました。本プロジェクトは、食品ロス問題に取り組む自治体・社会福祉協議会・環境NPO・フードシェアリング事業者に対し、学生が直接インタビュー調査を行い、現場の課題や成功の秘訣を学ぶ実践型の取り組みです。春期の調査を踏まえ、秋期には団体間の“連携”をテーマに、学生が新しい協働モデルを提案し、自治体担当者との交流を通じてその可能性を探りました。
春期:4団体へのインタビュー調査
春期は、食品ロスの基礎学習とインタビュー技法の習得からスタートしました。
学生は、世田谷区・町田市・八王子市・目黒区の自治体、世田谷区社会福祉協議会、めぐろエコライフ推進協会、株式会社G-Placeの4つの領域を担当し、それぞれの食品ロス対策の特徴、成功事例、課題、連携状況について調査しました。調査を通じて、
• 自治体は啓発・制度設計に強みがある一方、若年層への浸透が課題
• 社会福祉協議会は地域支援に強いが、情報発信が弱い
• 環境NPOは教育啓発に強いが、物流面の支援は難しい
• 企業はICTやマッチング技術に強みを持つが、自治体との連携に課題
といった“強みと弱み”が明らかになりました。
秋期:楓門祭での実践と「食品ロス交流ミニEXPO」
秋期は、春期の学びをもとに「団体間連携の新しい姿」を描くことを目標としました。
楓門祭でのフードドライブ
世田谷区役所・梅ヶ丘商店街の協力を得て、学生主体のフードドライブを実施。
連携を学ぶカードゲーム「The RENKEI」
4団体の特徴をカード化し、来場者が“連携の重要性”を体験的に学べるゲームを制作。
学生自身も、制作過程を通じて「強みをつなぐ」「弱みを補う」という連携の本質を理解しました。
食品ロス交流ミニEXPO
町田市・八王子市・世田谷区・目黒区・文京区(オブザーバー)および株式会社G-Placeを招き、学生が連携案を発表しました。
提案例としては、
• 世田谷区×目黒区:集める力と届ける力を組み合わせたフードシェア連携
• 町田市×目黒区:学校教育と常設フードドライブを結ぶ循環型モデル
• 八王子市×G-Place:てまえどり×タベスケによる売れ残り削減モデル
など、実現可能性の高い案が多数生まれました。
交流セッションでは、学生が制作したカードを用いて自治体担当者と対話し、実際の運用課題や改善点について意見交換が行われました。自治体からは「他自治体の取り組みを知る貴重な機会」「学生の視点が新鮮で参考になる」といった声が寄せられました。
連携いただいた皆さまへの御礼
本プロジェクトは、以下の皆さまのご協力により実現しました。
• 世田谷区 清掃・リサイクル部 事業課
• 町田市 環境資源部 環境政策課
• 八王子市 環境部 資源循環課
• 目黒区 環境清掃部 清掃リサイクル課
• 文京区 資源環境部(オブザーバー)
• 世田谷区社会福祉協議会
• めぐろエコライフ推進協会
• 株式会社G-Place
学生達の学びに深い示唆を与えてくださり、心より御礼申し上げます。
今後の展望
本プロジェクトを通じて、学生は食品ロス問題の複雑さと、団体間連携の重要性を実感しました。
今後は、
• 連携案の一部を自治体と継続的に検討する仕組みづくり
• フードドライブやゲーム教材の地域展開
• 産官学連携のさらなる強化
• 他大学との協働による教育モデルの発展
などを視野に入れ、プロジェクトを継続していきます。
国士舘大学は、学生が社会課題に主体的に向き合い、地域とともに未来をつくる学びを今後も推進してまいります。



