2026.03.07

【2025年度 3+1ゼミ合同SDGs教育プロジェクト】「食品ロス対策の秘密を聞き出せ!」最終報告 ―自治体・企業・NPOと学生が共に描いた“連携”の新しい姿―

経済学科 准教授 赤石 秀之
経済学科 准教授 柴田 怜
経済学科 教授 佐藤 恵

 国士舘大学政経学部では、帝京平成大学との合同によるSDGs教育プロジェクト「食品ロス対策の秘密を聞き出せ!」を2025年度に実施しました。本プロジェクトは、食品ロス問題に取り組む自治体・社会福祉協議会・環境NPO・フードシェアリング事業者に対し、学生が直接インタビュー調査を行い、現場の課題や成功の秘訣を学ぶ実践型の取り組みです。春期の調査を踏まえ、秋期には団体間の連携をテーマに、学生が新しい協働モデルを提案し、自治体担当者との交流を通じてその可能性を探りました。

春期:4団体へのインタビュー調査

 春期は、食品ロスの基礎学習とインタビュー技法の習得からスタートしました。

 学生は、世田谷区・町田市・八王子市・目黒区の自治体、世田谷区社会福祉協議会、めぐろエコライフ推進協会、株式会社G-Place4つの領域を担当し、それぞれの食品ロス対策の特徴、成功事例、課題、連携状況について調査しました。調査を通じて、

 • 自治体は啓発・制度設計に強みがある一方、若年層への浸透が課題

 • 社会福祉協議会は地域支援に強いが、情報発信が弱い

 • 環境NPOは教育啓発に強いが、物流面の支援は難しい

 • 企業はICTやマッチング技術に強みを持つが、自治体との連携に課題

といった“強みと弱み”が明らかになりました。

秋期:楓門祭での実践と「食品ロス交流ミニEXPO

 秋期は、春期の学びをもとに「団体間連携の新しい姿」を描くことを目標としました。

楓門祭でのフードドライブ

 世田谷区役所・梅ヶ丘商店街の協力を得て、学生主体のフードドライブを実施。

連携を学ぶカードゲーム「The RENKEI

 4団体の特徴をカード化し、来場者が連携の重要性を体験的に学べるゲームを制作。

 学生自身も、制作過程を通じて「強みをつなぐ」「弱みを補う」という連携の本質を理解しました。

食品ロス交流ミニEXPO

 町田市・八王子市・世田谷区・目黒区・文京区(オブザーバー)および株式会社G-Placeを招き、学生が連携案を発表しました。

 提案例としては、

 • 世田谷区×目黒区:集める力と届ける力を組み合わせたフードシェア連携

 • 町田市×目黒区:学校教育と常設フードドライブを結ぶ循環型モデル

 • 八王子市×G-Place:てまえどり×タベスケによる売れ残り削減モデル

など、実現可能性の高い案が多数生まれました。

 交流セッションでは、学生が制作したカードを用いて自治体担当者と対話し、実際の運用課題や改善点について意見交換が行われました。自治体からは「他自治体の取り組みを知る貴重な機会」「学生の視点が新鮮で参考になる」といった声が寄せられました。

連携いただいた皆さまへの御礼

 本プロジェクトは、以下の皆さまのご協力により実現しました。

 • 世田谷区 清掃・リサイクル部 事業課

 • 町田市 環境資源部 環境政策課

 • 八王子市 環境部 資源循環課

 • 目黒区 環境清掃部 清掃リサイクル課

 • 文京区 資源環境部(オブザーバー)

 • 世田谷区社会福祉協議会

 • めぐろエコライフ推進協会

 • 株式会社G-Place

 学生達の学びに深い示唆を与えてくださり、心より御礼申し上げます。

 

今後の展望

 本プロジェクトを通じて、学生は食品ロス問題の複雑さと、団体間連携の重要性を実感しました。

 今後は、

 • 連携案の一部を自治体と継続的に検討する仕組みづくり

 • フードドライブやゲーム教材の地域展開

 • 産官学連携のさらなる強化

 • 他大学との協働による教育モデルの発展

などを視野に入れ、プロジェクトを継続していきます。

 

 国士舘大学は、学生が社会課題に主体的に向き合い、地域とともに未来をつくる学びを今後も推進してまいります。