2025.12.25

特別講義レポート:堀木遼氏が語る『起業家精神』

経済学科 准教授 赤石 秀之

20251222日、国士舘大学政経学部経済学科の講義「生産者分析」にて、株式会社Kinobo代表取締役CEOほか8社の企業を経営する堀木遼氏をお招きし、『起業家精神』をテーマにした特別講義が行われました。同氏は、学生起業家としてのキャリアからシンガポール発の自動販売機事業、メタバース開発や貿易商社まで幅広い事業を展開しており、現場経験に基づいた挑戦と仕組み化の視点を語っていただきました。

 

 講義ではまず、「起業するかは、どっちでもいい」、ただ起業が特別難しいことではなく、「起業は就職と同じく『選ばれるゲーム』である」との言葉からスタートしました。就職は上司に選ばれること、起業はお客様に選ばれること。構造は違っても本質は同じであり、挑戦を恐れる必要はないと強調されました。

 

 次に、売上の基本公式

 売上 = お客様数 × 平均単価 × 購買数 × リピート率

が紹介され、学生に「売れる仕組み」を考える重要性が示されました。特に「徹底的にパクる(TTP)」「理想と現実の差分を分解する」「お客様をよく観察する」という3つのコツは、実践的なアドバイスとして印象に残りました。「独自性に走らず、まずは成功者を真似ればいいと知って気が楽になった」という学生の声もあり、独自の優れたクリエイティブさが必須という思い込みからの変化がありました。

 

 さらに、「不満・不便・不公平などの『不』を仕組みで解決することこそが起業家の使命であり、社会課題を解決する起業家こそ本物のHEROである」と堀木氏の理想とする“起業家”の憧れや想いが語られました。学生たちは、社会問題を解決する起業家精神に触れ、自らのサービス設計にどう活かすかを考える機会となりました。

 

 講義後の学生からは「理論で学んだ利益最大化の考え方が、実際の起業家の意思決定とつながることが理解できた」「売上公式を自分のサービスに当てはめると、改善点が見えてきた」「起業や課題解決を巨大なお化けだと思っていたが、分解すれば作業になるとわかった」といった感想が寄せられました。これまでの生産者分析の学びと、起業家の実践的な知恵が結びつく貴重な場となりました。

 

 本特別講義を通じて、学生は理論だけでなく「挑戦する姿勢」「仕組み化の視点」「社会課題を解決する起業家精神」を学び、期末課題『国士の虎』に向けて大きな刺激を得ることができました。