2025.10.01

政経学部の赤石ゼミが廃棄物・資源循環学会でポイ捨て調査について報告しました

経済学科 准教授 赤石 秀之

 政経学部の赤石ゼミは、春期に実施したポイ捨て調査の結果を今年度の研究テーマ「環境問題と消費者行動」に基づいてまとめ、2025917日に名古屋大学で開催された廃棄物資源循環学会研究発表会において、ゼミを代表して将来大学院への進学も考えている3年生1名が発表しました。

今回の調査は、世田谷キャンパス周辺12地点を対象に行われ、通過型・滞留型・混合型といった行動特性に基づいて散乱ごみを分類しました。その結果、吸い殻が全体の約7割を占めること、また行動特性ごとにごみの種類や発生傾向に明確な違いがあることが明らかになりました。さらに、地域の清掃活動の有無が再発傾向に影響することも確認され、単なるごみ箱の設置や清掃頻度の増加だけでは不十分であることが示唆されました。

学会発表では、こうした調査結果をもとに、消費者行動の視点からポイ捨て行為を解釈する新しい枠組みを提示しました。特に「行動特性に応じた多層的な対策の必要性」という点は、参加者から大きな関心を集めました。

今回は、赤石ゼミの学生たちが主体的に社会課題に取り組み、学術的な視点から地域の環境問題を考察する貴重な機会となりました。ゼミ活動を通じて得られた経験は、学生にとって研究的な成長だけでなく、地域社会との協働や社会発信力を培う実践の場ともなっています。

 最後に、発表を担当した学生は次のように振り返っています。

 「今回の学会発表は自分にとって大きな挑戦でした。緊張もありましたが、先生のご指導のおかげで乗り越えることができました。同時に自分の学術的な力がまだ十分ではないことも実感しました。今後はさらに努力を重ねていきたいと思います。」