5月24日、理工学部建築学系1年生の必修科目「建築基礎演習(福祉)」の一環として、学内ハンディキャップ体験を実施しました。本科目は建築学系の初年次教育として毎年行われており、本学系3コースの一つである建築福祉・医療コースに関する理解を深めることを目的としています。なお、3年次履修科目「建築と人間工学」も兼ねており、履修する3年生がグループをまとめ1年生をサポートしました。普段生活するキャンパス内を歩き、障がいのある当事者への理解を深めながら物理的なバリアの存在とその解消法について考える機会としています。
当日は8グループに分かれ、車いす利用者、視覚障がい者(全盲・視野狭窄)、高齢者の4つの疑似体験装具をを着用し、キャンパス内を移動しながらバリアフリーに関する理解を深めました。補助者役の学生とペアを組み、互いにサポートをしながら体験の感想を共有し、各建物の階段や出入口の幅、手すりの高さなどを計測する活動も行いました。
体験後、教室に戻った学生らは、校舎マップを広げながら気づいた点をまとめ、最後には各グループの発表が行われました。学生からは「周りの声掛けや補助がないと自分の状況が分かりにくい時があったので、補助がとても大切だと気付いた」「手すりが人によって高い・低いと感じたりすることがあった。スロープの手すりを2段にするなどの対策をした方がよいと感じた」など、体験を通して得られた感想を建築の視点からさまざまな意見が出されました。
最後の講評で寺内教授は「短時間で目に見てわかるバリアだけでなく、小さな段差や手すりのつかみやすさ等、細かなところまで気付いてくれて良かった」、田中教授は「皆さんは高齢者にも視覚障がい者にもなったことはないと思うが、イメージできるようにしてほしい。自分ではない人の立場に立てることが、設計やデザインのカギを握っている。そのために、たくさん経験や体験をしてほしい」と話しました。
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