science and engineering

理工学部では、時代のニーズに合わせて、AI技術やデータサイエンス技術修得のための教育プログラムを設置してきました。 令和8(2026)年度より理工学部全体で情報系を強化するようにカリキュラムを見直し、学系の再編を行います。

◆理工学部リニューアルのポイント◆

  • 1学部1学科の特徴を生かし、学生のみなさんの興味に応じて学系横断で履修できる機会を提供します。
  • 新しく1学科7学系体制として、従来より幅の広い専門教育を実現します。
  • 高度デジタル人材を育成する情報の専門学系「情報理工学系」を新設します。
  • 行政や企業など地域との結びつきを重視し共同プロジェクトや共同授業を展開します。
  • 専門科目に加え、キャリアデザインなど卒業後を見据えたカリキュラムを実施します。

情報理工学系(令和8(2026)年度新設)

理工学部では令和8(2026)年度に情報理工学系が新たに設置されます。ここでは、情報工学を基盤に、AI、データサイエンス、物理学・計算科学などの関連分野を学べることが特徴です。学生は、ICT技術を活用して自然や社会、人間に関わるさまざまな「情報」から新たな知見を導き出し、未来の科学技術を創造する力を養います。また、産官学連携を通じた実践的な教育が行われ、実社会での課題解決能力を身につけることができます。さらに、オーダーメイドの教育が提供され、学生一人ひとりに寄り添った履修指導が行われます。卒業後は、情報処理技術者試験などの取得を目指すことができ、デジタルトランスフォーメーションやAI分野で活躍できる高度デジタル人材の育成を行います。

電気電子システム工学系(令和8(2026)年度リニューアル)

電気電子システム工学系では、現代社会に欠かすことのできない電気・電子・通信技術や電気電子材料について、講義や実験を通じて学びます。 特に、コンピュータやスマートフォン、家電製品に必要不可欠な半導体やその制御技術、これらの機器の活用やデジタルインフラを支える電力・エネルギー・通信技術などを、重点的に学びます。これらの学びは次々と登場する新技術に柔軟に対応し、社会課題の解決や持続可能な環境づくりに貢献できる人材の育成を目的としています。 学外行事として、夏に研修旅行を実施しており、工場や企業を訪問することで、学生同士の交流や、視野を広げる貴重な機会となっています。 4年間の学びを経て、電気設備、通信、インフラ、コンピュータシステムのハードウェア・ソフトウェア関連企業など、幅広い分野で活躍できます。

機械工学系

機械工学系では、夢のあるモノづくりと科学技術の最前線に触れ、未来の技術者を目指します。自動車、ドローン、ロボティクス、人工知能といった機械融合システムに関する幅広い応用技術と、先進的な機械工学分野に関する基礎技術を探求します。 これらの学びを通じて、社会課題を自らの力で発見し、その課題解決やSDGs達成に直接貢献できるエンジニアを育成します。プロジェクトベースラーニング(PBL)の授業では、実社会を想定した課題に対して、アイデアを創造し、3Dプリンターや工作機械など、最新設備を駆使して課題解決に取り組みます。PBL授業を通し、学んだ知識をどのように活用するかを体験することで実践的なスキルを習得し、様々な分野で活躍するための基盤を築きます。さらに、教育・研究分野の国際交流活動も積極的に行っています。

建築学系

さまざまな人の立場に立って快適で素敵な居住環境の構築を目指し、「感動を与える想像力に富む建築の設計」「誰もが心地よいユニバーサルな居住環境の計画」「環境と共生した安全で持続可能な建築の技術」の3つのキーワードのもと、建築学系ではさまざまなカリキュラムを用意しています。 入学年度は、建築のみならず、全学共通教育科目などの授業を通して、広い視野を持つ人間力の第一歩を養う。学年が上がるにつれて、3つのキーワードに関する専門的な科目を学修し、実験や実習、演習などの実践も積み重ねます。4年次の卒業研究では「建築・都市デザイン」「福祉医療・住環境」「環境サステナブル」「防災・構造システム」のそれぞれの専門分野を選択して、自ら社会的課題の解決に向けたテーマを設定し、研究や設計をとおして、それぞれの専門性を深めていきます。そして、建築の技術や応用力を高め、目に見える「建築」を創造できる展開力を養います。

まちづくり学系

まちづくり学系は、土木工学をベースとし、まちづくりの空間デザインの知識と、社会基盤の技術を身につけることができる全国でも数少ない学系です。実務経験の豊富な教員による実践的な教育も特徴で、都市デザインや公共空間デザイン、防災まちづくりや構造物の維持管理、建設DXなど、最先端のまちづくりの知識と技術を学ぶことができます。各教員が関わるプロジェクトに参加することで、在学中から実際のまちづくりに関わり、実践力を身につけることができます。地域や市町村のまちづくりを担える、公務員や設計者、技術者を育成します。なお2025年度入学生より、所定の単位を取得することにより、実務経験なしで二級建築士・木造建築士の受験資格と登録ができるようになりました。

人間情報学系

ヒトの身体から得られるさまざまな情報やスポーツに関する情報を工学的・情報学的視点から適切かつ効率的に扱うための知識とスキルを身につけた人材を育成します。身体から得られる情報を適切に処理し、活用することは、アスリートのための最適なトレーニング方法の発見、新しいトレーニング機器の開発などだけではなく、一般人における身体のコンディショニングや健康増進にとっても非常に重要な意味を持ちます。 また、AIやデータサイエンスをスポーツに取り入れることで、ヒトのパフォーマンスを高めるデバイスの開発などにもつながるものであり、アスリートの競技力の維持・向上に大きく貢献することが期待できます。本学系では、こうした身体情報のスポーツ・健康への応用を目指し、実験やプロジェクト形式の授業など実践的な学びを提供します。将来は、プロスポーツのトレーナー、スポーツデータサイエンティストやスポーツ関連の各種メーカー、情報関連企業での活躍が期待されます。

基礎理学系

基礎理学系は、数学、物理学、化学、生物学、地球科学、情報科学など、幅広い理学分野を学べることが特徴です。学生は自分の興味や適性に応じて、数学を中心に学ぶ、情報科学と数学を組み合わせて学ぶ、物理学を深く探求する、またはサイエンス全般を広く学ぶなど、柔軟な学び方を選択できます。少人数制の演習や実験を通じて、教員との密なコミュニケーションが可能で、論理的思考力や科学的な視点を養います。また、中学校・高校の数学や理科の教員免許を無理なく効率的に取得できるカリキュラムが整備されており、教育分野への進路も開かれています。さらに、卒業研究では各分野の専門的なテーマに取り組むことで、深い知識と実践力を身につけることができます。