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2026.02.12

政経学部・平石正美教授の最終講義が行われました

政経学部政治行政学科の平石正美教授の最終講義「現代政府論の変遷と今後の行方-政府像の同時代史的分析と新たな政府像の進展-」が1月20日、世田谷キャンパス8号館8411教室で行われ、政経学部の教員ら40人が聴講しました。

平石教授は、行政学と公共政策を専門として、29年の長きに渡り本学の教壇で熱弁をふるってきました。最終講義では、これまでの研究・教育における経験や知見を基に現代政府論の変遷を解説しました。

はじめに、本学入職前の一般財団法人全国自治協会(現:日本自治研究機構)の研究員時代のエピソードを紹介しながら、中央集権体制から地方自立体制へと移りゆく背景を解説しました。平石教授は、同時代における各地の都市政策とその実現方策、地方自治法改正に向けた実態研究を行ってきました。各地の都市政策では、全国でさまざまなリーディングプロジェクトに携わり、1989年の京都市においては、本学名誉博士の裏千家今日庵第15代家元の故・千玄室氏とともに、国際化に資する取り組みを行うなど国際交流やまちづくりに貢献しました。この経験から、平石教授の基となる実学志向と現場意識が定着し、本学での教員生活へと生かされたことが伝えられました。

次に、世界の歴史的背景をもとに、福祉国家論について解説しました。平石教授は、「政府という側面から分析すると、福祉の実態を間違って把握してしまう」と述べ、自身のアメリカでの体験に基づいて、福祉国家の実態について具体的に説明しました。そのうえで、「政府による資源配布がもとになる福祉国家から市場による資源配分が主となるポスト福祉国家やボランティア社会へと移り変わっていく」と福祉国家の見直しである福祉改革について説明しました。
さらに、今後の政府論については、実在するさまざまな保険制度を例に挙げ、政府が基本的な役割を担いながらサービス分野については保険に移行していく「保険国家」を提唱しました。

平石教授は、これらの変遷を踏まえたうえで「政府論は、最終的には人間同士の関係性の部分が大切であり、顔の見える関係性を構築していく必要がある」と政府論の行方に対して見解を示しました。

最後に「先生方はどんなときでも優しく寄り添ってくれる素晴らしい組織文化だった」と本学での教鞭生活と組織文化を振り返るとともに、「これからも本学の発展と政経学部の教員の皆さまのさらなる発展を心から祈念しています」と話し、講義を締めくくりました。

講義を終えた平石教授には、盛大な拍手の中で花束が贈られ、出席者一同は最後に記念撮影を行いました。

会場は終始温かな雰囲気に包まれ、平石教授が長年注いできた研究への情熱が政経学部の教員へ伝わっていることを感じられる時間となりました。

講義を行う平石教授
知見を生かした解説
会場の様子
笑顔で花束を受け取る平石教授
平石教授を囲んで記念撮影
開催告知ポスター