10月15日、政経学部の教職免許取得を目指す学生10人が、「教職実践演習(中・高)」の一環として、東京都中央区にある日本銀行本店・貨幣博物館・東京証券取引所を訪問しました。現場での体験を通じて、社会科教育に必要な経済・金融分野の理解を深めることを目的としたプログラムです。
午前中は、日本銀行金融研究所が運営する貨幣博物館を見学し、日本の通貨制度の歴史や貨幣の変遷、偽造防止技術などについて学びました。展示では江戸期の藩札や金貨・銀貨から、近代以降の紙幣印刷技術までが体系的に紹介され、学生たちは教科書で学ぶ内容を、実物を通じて実感する貴重な機会となりました。
続いて、日本銀行本店の見学では、実際の業務を行う建物内を案内していただき、中央銀行の役割や金融政策の仕組みについて担当者から丁寧な説明を受けました。日銀の「発券銀行」「銀行の銀行」「政府の銀行」としての三つの機能が、どのように日本経済を支えているのかを具体的に理解することができました。
午後は、徒歩で日本橋兜町にある東京証券取引所を訪問しました。取引所見学では、証券市場の歴史や株式取引の仕組み、上場企業の役割などについて説明を受けたほか、取引フロアの見学を通じて、金融市場が経済活動に果たす役割を身近に学ぶことができました。
学生からは、「日銀や東証の現場を見ることで、教科書の記述が具体的に理解できた」「将来、生徒に経済や金融を教える際に、体験を交えて説明できると思う」といった声が多く聞かれました。
本プログラムは、政経学部が実施する教職実践演習の一環として企画されたもので、社会科教育における「経済・金融リテラシー教育」を実体験を通して養う貴重な機会となりました。今後も現場に根ざした教育力を育む取り組みを継続していく予定です。

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