東京2025世界陸上が、9月13~21日を会期に東京・国立競技場で開催され、体育学部スポーツ医科学科および大学院救急システム研究科の学生、教員からなる総勢67人が、計7日間にわたり観客救護のボランティアとして活動しました。延べ400人を超える学生らが、最大5万人超の来場者が訪れる国際大会の現場で、救急救命の専門職としての知見を深めました。
活動では、救急救命士の資格をもつ大学院生および教員を含める形で一日に約60人を配置。AEDとファーストエイドキットを携行し、2人一組で常時20組が、スタンドやコンコースなどを1日あたり5時間にわたり巡回し、観客の安全確保に尽力しました。
主な任務を心停止時の心肺蘇生やAED使用の最優先対応とし、体調不良者や負傷者に対しては、ファーストレスポンダーとして意識レベル評価や発生状況聴取などの初期対応を行いました。また、会場医療スタッフと綿密な連携を図りながら活動補助や医務室への搬送を担いました。
現場では、騒音環境や観衆の中、多様な年齢層や国籍の観客に対応する難しさに直面。救急救命士に求められる冷静な判断力と、的確なコミュニケーション能力の重要性を肌で感じる現場となりました。特に来場者数が多かったイブニングセッションには5万8千人を超える観客が訪れた日もあり、大会の円滑な運営と観客の安全確保に大きく貢献しました。
参加した学生からは「国際大会という特別な舞台で、実践的な経験を積むことができた」「専門職としての自覚がより一層強まった」との声が聞かれ、次世代の医療人材育成においても、貴重な機会となりました。
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