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2025.01.27

第3回 国士舘救急救命士会フォーラムが開催されました

本学体育学部スポーツ医科学科、体育・スポーツ科学学会、大学院救急システム研究科の共催により、第3回となる国士舘救急救命士会フォーラムが1月25日、東京・京王プラザホテルで開催されました。 

本フォーラムは、2024年にスポーツ医科学科25周年、救急システム研究科15周年を迎えることを記念して行われ、多くの卒業生や消防関係者などが来場し、オンラインを合わせて約250人が参加しました。

古田仁志体育・スポーツ科学学会長による開式のあいさつの後、国立病院機構災害医療センター・大友康裕院長、一般財団法人日本救急医療財団・横田裕行理事長が登壇し祝辞を述べました。その後も、東京消防庁・吉田義実消防総監の祝辞および救急救命士を支援する議員連盟 ・松野博一会長からのビデオメッセージの紹介、本学の大澤英雄理事長、佐藤圭一学長によるあいさつと続き、学内外の関係者がスポーツ医科学科25周年・救急システム研究科15周年に祝意を示しました。

次に、田中秀治大学院救急システム研究科長を座長、島崎修次防災・救急救助総合研究所長をコメンテーターとするパネルディスカッションが行われました。パネルディスカッションは「救急救命士の歩み〜33年の歴史と未来への挑戦〜」というテーマのもと行われ、島崎所長、東京消防庁・伊勢村修隆救急部長、一般財団法人救急救命東京研修所・田邊晴山教授、一般社団法人日本救急救命士会会長で本学体育学部の喜熨斗智也准教授が登壇し、救急救命士法が施行された1991年から今日の発展にいたるまでの救急救命士の歩みが紹介されました。
伊勢村氏からは「東京消防庁の表彰の一つである消防総監賞は膨大な数の出動の中から、毎年国士舘大学卒業生が受賞している」といったエピソードが紹介されたほか、田邊氏や喜熨斗准教授は、「時代の変化に伴い、救急救命士の役割はより多岐に渡っていくと考えられる。だからこそ、スポーツ医科学科の価値はより一層高まっていく」と述べ、救急救命士の将来についての展望を語るとともに、国士舘大学卒業生の現場での活躍を再実感する機会となりました。

その後、卒業生・在校生講話では、スポーツ医科学科1期生である高橋宏幸体育学部教授が座長を務め、自身の経歴と学科の歴史を紹介。その後、長谷川瑛一さん(8期生)、救急システム研究科修士課程2年の木村龍さん(20期生)、スポーツ医科学科4年生の長澤実可さん(22期生)の3人が登壇し、東日本大震災やCOVID-19のエピソードを踏まえながらスポーツ医科学科で学びや学生生活の思い出を振り返りました。長谷川さんは、現在の勤務先である日本救急システム株式会社を国士舘の仲間とともに立ち上げたことを紹介し、「スポーツ医科学科での学びや出会いは、社会人としてのあり方の指標となる。仲間を大切にして、充実した時間を過ごしてほしい」と在校生へエールを送るなど、それぞれの視点からスポーツ医科学科での学びについて話しました。

最後に、牧亮スポーツ医科学科主任が「本フォーラムにお越しいただいた方々をはじめ、多くの方々に支えられて25周年を迎えることができた。学び続ける姿勢を忘れず、今後も救急救命士養成学科のトップランナーとして歩み続けていきたい」とあいさつし、本フォーラム第一部は幕を閉じました。

フォーラム第二部では、卒業生を交えた意見交換会が行われ、各地で活躍する卒業生が一堂に会し、救急医療現場の現状や将来に対して意見交換をするとともに、学生時代を共に過ごした旧友と充実したひとときを過ごしました。参加者らは、スポーツ医科学科25年の足跡をたどるとともに、救急医療のより一層の発展を考える充実した一日となりました。

2000年に体育学部に設置されたスポーツ医科学科は、四年制大学では全国で初めての救急救命士の養成課程であり、これまでに3,092人の卒業生を輩出しています。卒業生は消防機関をはじめ、その他公的機関、医療機関、民間企業等、全国で活躍しています。

会場の様子
入り口には実習服のほか消防署からの表彰状などが展示された
国立病院機構災害医療センター・大友院長
救急救命士を支援する議員連盟・松野会長からビデオメッセージ
一般財団法人日本救急医療財団・横田理事長
パネルディスカッションに登壇した島崎所長(左)と田中研究科長
東京消防庁・伊勢村救急部長
一般社団法人日本救急救命士会会長・喜熨斗体育学部准教授
一般財団法人救急救命東京研修所・田邊晴山教授
思い出の品を持参して発表した長谷川さん(8期生)
「世界の救急医療を変えていきたい」と話す木村さん(20期生)
「ご縁を感じた4年間だった」と振り返った長澤さん(22期生)
参加者一同で記念撮影