理工学部・機械工学系の神野誠教授(ロボティクス、医療関連ロボット・デバイス)が、9月6日~8日にドイツミュンヘンで開催されたIEEE Robotics and Automation Societyが主催する国際学会「2026 IEEE International Conference on Cyborg and Bionic Systems(CBS 2026)」において、BEST PAPER FINALISTに選出されました。
対象となった論文は、「Ultra-Fine Cannulation Device with a Distal Bending Mechanism for Ophthalmic Microsurgery – Feasibility Study」です。本学会で行われた11セッション、63件の口頭発表を対象とした講演論文の中から、わずか8件のみ選出されるBEST PAPER FINALISTとして選出されました。

【神野教授のコメント】
眼球のような狭い空間で精密な処置を行うことができる超小型ロボットの実現を目指して研究を進めています。これまで、眼球内で先端を上下・左右に湾曲させる機構に加え、シャフトの回転機構と、組織を把持するためのマイクログリッパを備えた、外径0.7 mmの極細径ロボティックデバイスを開発してきました。
今回、新たにグリッパの代わりに細いチューブを搭載し、眼球内の細い血管に薬液を注入する「カニュレーション」機能を備えたタイプの開発に成功しました。実際の手術では複数種類の器具を使い分ける必要があるため、同じ基本機構を用いて異なる処置に対応できるデバイスを増やしていくことは、実用化に向けて非常に重要です。
残念ながらBEST PAPER AWARDの受賞には至りませんでしたが、国際学会においてBEST PAPER FINALISTに選出されたことは、これまでの研究成果が評価されたものと受け止めており、今後の研究を進める上で大きな励みとなりました。日本発の低侵襲微細手術支援ロボットを世界標準の技術へと発展させることを目標に、今後も研究開発に取り組んでまいります。
本研究は、公益財団法人JKA補助事業(2025M-344、2026M-183)などの支援を受けて推進しています。

