2026.07.27

特別講義レポート:NUMOが語る『高レベル放射性廃棄物の地層処分』

経済学科 准教授 赤石 秀之

2026年7月17日、本学政経学部経済学科の授業「汚染の経済学」にて、原子力発電環境整備機構(NUMO)広報部 教育・学習支援グループの奥中友莉香氏をお招きし、「高レベル放射性廃棄物の地層処分」 をテーマとした特別講義を実施しました。

■ 講義前の学生の理解状況

アンケートによると、

• NUMOを「初めて聞いた」学生が 64%

• 高レベル放射性廃棄物を「初めて聞いた」学生が 51%

• 地層処分を「初めて聞いた」学生が 41%

と、多くの学生にとって 初めて触れるテーマ でした。

■ 講義内容

講義ではまず、日本のエネルギー自給率の現状と原子力発電の役割について解説いただきました。続いて、原子力発電の過程で生じる 高レベル放射性廃棄物(ガラス固化体) の特徴、放射線量の経時変化、貯蔵方法、安全確保のための技術など、専門的な内容を学生にも分かりやすく説明していただきました。特に、NUMOが進める 地層処分(地下深部への最終処分) の仕組みについては、ガラス固化体・オーバーパック・ベントナイト・岩盤から成る「多重バリアシステム」や、火山・活断層・地下水など日本の地質環境を踏まえた候補地選定の考え方など、最新の研究成果を交えながら丁寧に紹介されました。

■ 学生の反応

講義後のアンケートでは、

「わかりやすかった」81%

「気持ちの変化があった」68%

と、非常に高い評価が寄せられました。

自由記述では、次のような声が多く見られました。

• 「初めて知る内容ばかりで、理解が深まった」

• 「安全性を確保するための工夫が想像以上に多いことを知った」

• 「家族や友人にも伝えたいと思った」

• 「問題が複雑で、一言では語れないと感じた」

• 「もっと詳しく調べてみたいと思った」

• 「地層処分場の仕組みが“かっこいい”と感じた」

• 「災害大国の日本でどう安全を確保するのか興味が湧いた」

• 「地域との関係づくりが重要だと分かった」

また、講義をきっかけに

「シンポジウムやワークショップにも参加してみたい」

という声も複数寄せられ、学生の関心が大きく高まったことがうかがえます。

■ 学びの広がり

本特別講義を通じて学生は、

• 高レベル放射性廃棄物がどのように発生するのか(発生メカニズム)

• 人々の生活にどのような影響があるのか(社会的負担)

• どのような方法で安全に処分できるのか(政策の工夫)

という三つの視点から問題を捉え、授業で学んだ「汚染の経済学」の分析方法と現実の社会課題が結びつく貴重な機会となりました。

■ 今後の取り組み

本学では、社会的課題をテーマとした特別講義を積極的に実施し、学生が現実の問題を多角的に理解し、自ら考える力を育む教育を推進してまいります。