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2026.03.23

第32回 FDシンポジウムが開催されました

教育・研究

第32回FDシンポジウムが3月14日、メイプルセンチュリーホール1階大教室にてハイブリッド形式で開催され、教員約123名が参加しました。

今回のシンポジウムは、「本学教育活動のさらなる発展に向けて ―FD委員会4つのWGによる最終報告―」をテーマに、FD委員会の4つのワーキンググループ(WG)による最終報告が行われました。

各ワーキンググループの内容は以下の通り報告されました。

第1WG(経営学部/冨田新教授)

第1WGは、アクティブ・ラーニング実践例について報告しました。
はじめに、本学におけるアクティブ・ラーニング科目の比率が令和5~6年度には約62%であったものの、シラバス作成ガイドや全学的な情報共有を通じて令和7年度には67.2%へと上昇したことを紹介しました。学生アンケートでは約8割がアクティブラーニングを肯定的に評価し、「理解が深まった」「自分の考えを整理できた」などの意見が多かった一方、時間配分やグループワークに対する抵抗への配慮が課題として挙げられました。
冨田教授は、今後の課題として、授業目的に応じた手法の選択や授業進行・実施計画など授業デザインの工夫が重要であると述べました。

第2WG(文学部/河野寛教授)

第2WGは、「学生の意見を取り入れたFD活動」と題し、学生を中心とした授業評価アンケートの改訂およびその効果について報告しました。
本グループは、学生への授業評価アンケートを従来の設問から、より細分化した形式に変更し、新旧アンケートの有効性を比較しました。その結果、改訂版アンケートに対し、約8割の学生が授業の質を適切に評価できると回答し、その他の設問においても、高い水準で有効性が認められたと述べました。
学生からは教室設備やICT環境についての具体的な指摘も多く寄せられた一方、「アンケート結果がどのように改善につながっているかわかりづらい」という課題も浮かび上がり、今後はWebツールに関する設問の追加や改善結果の周知が必要であると提案されました。

第3WG(防災・救急救助総合研究所/浅倉大地講師)

第3WGは、「学修成果の可視化」について報告しました。
はじめに、文部科学省の「2040年に向けた高等教育のグランドデザイン(答申)」を紹介し、学生が自身の学びや成長を自覚する仕組みの整備の必要性が示されていることを説明しました。その一方で、可視化の数値に表れない成果、教員負担の増加などが課題として挙げました。
浅倉講師は、学修成果の可視化は、学生の到達度把握や成長の振り返り、中退防止をはじめとする多角的な学生支援の強化に期待を寄せ、今後は成果物だけでなく「学びのプロセス」を重視し、生成AIの普及を見据えたプロセス評価が重要であると強調しました。
今後の取り組みとして、AI活用方針や可視化の具体的な活用方針の策定など、実際に役立つ可視化の在り方を検討・推進していく必要があると述べました。

第4WG(法学部/和田義浩教授)

第4WGは、授業改善の各種取り組みとして実践例を報告しました。
政経学部では、自治体や他大学と連携したPBL(課題解決型学習)による調査力や提案力の向上、21世紀アジア学部では日本人学生と留学生の混成グループによる新たな学び合い、日本語教員養成課程における演習など、幅広い取り組みの成果が紹介されました。また、大人数講義においては「respon」を活用した即時フィードバックにより、学生の理解度把握などに役立っていることが示されました。
一方で、学生間の負担の差や運営上の課題も指摘され、ハード面の設備整備やデータ活用による授業改善の重要性について強調しました。

今回のシンポジウムでは、アクティブ・ラーニングの推進や学生の視点を生かした授業評価アンケートの改善、学修成果の可視化、そして多様な授業改善の実践例など、本学における教育の質向上に向けた最新の取り組みと課題が報告されました。各WGの最終報告を通じて、時代に応じた教育手法の導入や、学生一人ひとりの成長を支える環境づくりの重要性が改めて確認されました。

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