学生・生徒の皆さんへ
このところ全国の学生・生徒による違法薬物(大麻・危険ドラッグなど)の所持・使用・販売等により逮捕される事件が相次ぎ、その薬物使用者の習慣性、脳や精神への取り返すことのできない深刻な症状から、大きな社会問題となっています。令和6年度わが国の薬物事件の検挙者数は全体で13,462人となり、このうち大麻による検挙者数は6,078人で、20歳以下の若年層が検挙者の7割以上です。これらの違法行為は法律で厳しく罰せられる犯罪行為であり、逮捕されたのちは厳しく処罰(刑事罰・大学・高校・中学での懲戒処分)されます。
違法薬物については、国家社会の重罪犯罪であるため、初犯であっても有罪は免れません。執行猶予でも有罪であり、前科は生涯消えません。
一時の気の緩みや、ちょっとした好奇心であっても、その後の人生に、はかり知れない影響を及ぼすばかりか家族や友人を失意のどん底に陥れ、大切な人の人生まで台無しにしてしまいます。入学以来、国士舘建学の精神を身につけた国士舘生は、国の行く末を思い、社会を支え、人を救うという高い見識をもって、甘い言葉や誤った情報には流されず、こうした不法で不健康な風潮や重大な法律違反行為に対して、お互いに、き然とした態度と気魄を持って注意し合い、誠意を尽くして止めさせ、また絶対に関わることのないようにしてください。また、このような情報を見聞きした場合には、影響を最小限にとどめるために、進んで遅滞なく担当の教職員に通報してください。
キャンパスライフの中で、友人関係やクラブ活動で、文系クラブとともに、特に、ベストの心身状態で日々練習に打ち込み、勝敗に挑まなければならない武道・スポーツクラブにおいては、寮内外で、また日々のクラブ活動や生活の中で、個人としても、チームプレーを行うクラブ員全体としても、自らを律していかなければなりません。
海外では大麻が合法となっている地域がありますが、日本国では「重大犯罪」であることからも、海外語学研修や海外旅行では絶対に近づいたり、入手したりしないよう厳重に注意してください。
学生・生徒の皆さんには、どうか薬物の恐ろしさを正しく理解し、国士舘生としての自覚を持ち、責任ある行動を切に望みます。
令和7年6月16日
理事長 瀬野 隆
学 長 田原 淳子
校 長 渡邊 隆