専攻(コース)紹介

専攻(コース)主任メッセージ

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 歴史とは、過去に起きたできごとです。歴史学とは、そのできごとの詳細をあきらかにして、これまでの研究史に位置づける学問です。研究史とは、これまでの研究であきらかにされてきたことです。歴史学は、これまでの研究で指摘されていないことをあきらかにするか、指摘されていることをくつがえしていく作業によって成立します。その成果から、自己を含めた未来社会をえがくのが歴史学の本質です。
 このような性格をもつ歴史学を実践していくためには、発掘調査の結果として示された考古資料や、文字で残された文献史料などを収集して検討、考察する能力が必要となります。一般的に、発掘の成果として示されたものを考古資料とよびます。一方で、文字で残されたものは文献史料とよびます。考古資料や文献史料を材料として、客観的に過去を描き出すのが歴史学の方法論です。
 考古学の分野では、考古資料によって歴史をあきらかにしていきます。ただし、考古学は文字のない古い時代だけを対象としているわけではありません。考古資料と同時期に書かれた文献史料との両方を合わせて考察する、歴史考古という学問分野もあります。
 一方で、文献史料を用いる文献史学の分野では、古記録とよばれる天皇や貴族によって書かれた日記、行政文書や土地所有などを証明するものとして書かれて破棄されずに残った古文書、政権によって書かれた歴史書、過去の人物の間で交わされた書状類、絵巻物や肖像画、近現代では当時の新聞や雑誌、政治家によって書かれた日記、写真などを用いて歴史学の本質に迫ります。
 考古・日本史学専攻(コース)では、上記のような考古学と文献史学という二つの研究方法に沿ったカリキュラムが組まれています。一般的に大学では、発掘作業をしたり掘り出された遺物に直接触れたり、くずし字で書かれたような文献史料を読むのは三年生になってからです。しかし本専攻(コース)では、一年次から遺物やくずし字の史料の実物に触れることができます。これは他の大学にはない、特徴的なカリキュラムです。
 例えば考古学の分野では、「考古学実習」を一年生から履修できます。夏休みや春休みの長期休暇を利用し、炊飯や洗濯などを分担して数週間の共同生活を送りながら、発掘調査や遺物の解析などをおこないます。「考古学実習」では、考古学の方法論だけでなく、長期間にわたる共同生活という貴重な経験もできるのです。
 一方で文献史学の分野では、「史料学実習」を一年生から履修できます。この授業では、くずし字を読む訓練ができます。最初はぐにゃぐにゃにしか見えない文書も、次第に読めるようになっていくはずです。たとえて言えば、一種の外国語を学ぶような感覚を味わえます。また、授業とは別に、学生同士の研究会活動もあります。
 卒業論文では、考古学と文献史学のいずれかの分野で執筆することになりますが、三年次にゼミに分かれるまでは、考古学と文献史学の両方を経験することができます。これも、他の大学ではできないものです。

 歴史学は客観的な学問です。考古資料や文献史料を客観的に読み込み、客観的な因果関係で説明しなければ、健全な学問とは言えません。例えば源義経が平泉から北海道を経由してモンゴルに渡ってチンギス・ハーンになったという説は、後の時代に創作されたフィクションで、歴史的な事実ではありません。ではなぜこのフィクションがそれらしく語られたのでしょうか。そこには、日本軍による満蒙侵攻の正当化という背景がありました。このように、ねつ造された歴史学の成果は、その時々の思想状況によって評価が変わってしまいます。だからこそ、歴史学は客観的でなければならないのです。誰がいつ何のために書いたものなのか分からないようなあやしい史料から、妄想を広げてはいけません。歴史学には、考古資料的あるいは文献史料的な根拠が必要なのです。
 客観的であろうとする考え方は、皆さんが社会に出てからもきっと役に立ちます。例えば他社に対するプレゼンテーションをする際、資料を集め、筋の通った因果関係をもとに分析した結果を示せれば、きっとそのプレゼンテーションは成功することでしょう。
 皆さんには、大学に在籍する四年の間に、考古資料や文献史料を読む力、そして、常に客観的であろうとする歴史学の方法論を身につけてもらいたいと切に願っています。

プロフィール
考古・日本史学専攻(コース)主任
秋山 哲雄 あきやま・てつお
1972年
東京都に生まれる
1990年
東京都立大泉高等学校卒業
1996年
東京大学文学部卒業
1998年~2001年
日本学術振興会特別研究員(DC)
2002年
東京大学大学院 人文社会系研究科 単位取得退学
2002年~2005年
日本学術振興会特別研究員(PD)
2005年
博士(文学・東京大学)取得
2007年
国士舘大学文学部専任講師
2010年
国士舘大学文学部准教授
2016年
国士舘大学文学部教授

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2018年12月17日更新

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