ヨルダン、ウム・カイス遺跡
イラクの文化遺産復興プロジェクトとして第3国研修、すなわちヨルダン、ウム・カイス遺跡において2005年夏発掘調査が行なわれた。この遺跡はドイツ調査団やヨルダン考古庁の調査団が長く調査を継続しているが、ヨルダン考古長官の推薦で国士舘大学文化遺産プロジェクトチームも調査研究を推進していくことになった。遺跡は古くはヘレニズム、ローマ、ビザンチン、さらにオスマントルコ時代に至るまで都市として繁栄してきたところで、古代名はガダラと言われていた。遺跡には列柱道路、ローマ風呂、神殿、教会、墓、城壁など巨大な施設が建ち並んでいたことが伺える。ここは目前にガリラヤ湖やゴラン高原などが見える風光明媚な場所で、シリア、イスラエル、ヨルダンの国境に流れるヤルムーク川沿いのハマトには温泉も湧き出ており、絶好の観光地であり、大勢の観光客が毎日訪れる。今後は国士舘ハウスを設けて調査研究、研修を実施していく計画である。
ヨルダン、ウム・カイス遺跡の調査風景