2022年06月23日
文学部(考古・日本史学コース)主催の歴史講演会が開催されました
6月18日に文学部(考古・日本史学コース)主催の歴史講演会が開催されました。
はじめに本学大学院人文科学研究科修士2年の宇髙美友子氏による発表「下野国分寺創建期における供給瓦の実態―軒先瓦の分析から―」があり、次に特別講演として津田塾大学総合政策学部教授の大島美穂氏が「『北欧モデル』の歴史的変遷―日本の歴史イメージを考える縁として―」を発表されました。
大島氏は北欧をめぐる国際政治が専門で、講演では古代からポスト冷戦まで時代ごとにどのように北欧は地域アイデンティティを育んでいったのか、また地域内関係はいかに変容していったのかという点に注目して「北欧モデル」が歴史的に変遷した過程を学生向けにわかりやすく説明されました。その上で、現在多様化している「北欧モデル」について丁寧に解説され、「北欧モデル」とは単数形ではなく複数形となっている現状を明らかにしました。さらに、フィンランドとスウェーデンのNATO加盟申請と地域アイデンティティについても言及しました。
歴史を考察する上で国単位だけではなく地域で捉えていくことの重要性を明らかにした本講演は、普段「北欧」と接することが少ない考古・日本史学コースの学生にも刺激的な講演となりました。
本講演会は、昨年まで「日本史講演会」として開催されていましたが、今年度から「歴史講演会」に名称が変更されました。
- 講演を行う大島氏
- 講演会の様子
- 歴史講演会ポスター(PDF)(2.1MB)