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2025.08.06

男子柔道部員の不祥事に関する指導改善方針について

柔道部男子

このたびの大学男子柔道部員による大麻使用という重大な法令違反につきまして、関係者の皆様に多大なるご迷惑をおかけしており、心よりお詫び申し上げます。指導者が学生の異変を把握できず、本事案の発生を未然に防ぐことができなかったことを深く反省しております。
7月16日の国士舘スポーツ協議会で部長と監督の解任を決定いたしました。今後は早期に新たな指導体制を整える予定です。
同様の事案を起こさぬよう、現時点での部の指導改善の方針を示します。今後は、新たな指導体制のもと実効性のあるものとして具体化してまいります。

◆学生支援体制の強化
(1)指導者間の連携強化
・指導者間で学生の状況把握と共有をより緊密に取り、連携体制を高める。
・コーチング技術など、指導者が指導技術の研さんに努める。
(2)ケアミーティングの定例化
・定期的に、個人または小グループ単位でのケアミーティングを実施する。
・悩みや不安を共有し、問題の早期発見につなげる。
(3)学内学生支援機関との連携
・モチベーションの低下や競技継続に係る不安等を抱える学生に対しては、学生相談室やスポーツカウンセリング事業等、学内に設置されている学生支援機関と連携し、学生の心理的不安の軽減を迅速に図る。

◆部内環境の整備
(1)積極的な声かけと観察
・学生一人一人に対して常に声をかけ、学生の変化を素早く見取り、心理的孤立を未然に防ぐ。
・指導者と学生幹部が連携し、普段から部員間でコミュニケーションを取る機会を増やす。
(2)役割付与と意識転換の促進
・モチベーションが低下している学生には、指導補助などの役割を設けて、自己有用感および部への帰属意識を高める。
・特に3、4年生には、競技志向からのシフトチェンジを支援し、後輩の育成やチーム運営に携わる立場を用意する。
(3)幹部・上級生による複線的なつながりの促進
・学生幹部が下級生の様子を見取り、働きかけることができる環境を、今以上に整える。
・部内における「横のつながり」と「縦の支援」を強化する。

◆練習内容の見直しと柔軟な対応
(1)実力・目的に応じた練習カテゴリーの設計
・画一的な練習メニューではなく、学生の目標や技量に合わせたグループ分けを行う。
・カテゴリー分けは指導者の判断だけではなく、本人の意思を尊重する。
(2)練習内容の多様化と成功体験の提供
・技術指導に加えて、戦術理解、基礎体力など科学的・多面的な練習を実施する。
・達成感や成長を実感できるよう、段階的な目標を設定する。
(3)環境の変化による刺激の導入
・出稽古、合同練習、合宿などの外部刺激を取り入れ、練習意欲を喚起させる。
・定期的に練習環境や雰囲気を見直す仕組みをつくる。


令和7年8月6日
国士舘大学 学長 田原 淳子
男子柔道部監督・部長代行 体育学部長 古田 仁志