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2024年04月10日

【祝ご入学】令和6年度(2024年4月)新入生の皆様へ大澤英雄理事長から新入生の皆さんへのメッセージ

令和6年度入学式

祝辞


学校法人国士舘 理事長 大澤 英雄

 

 

 

 

 

 皆さん、ご入学、誠におめでとうございます。皆さんを心から歓迎致します。そして、遙か遠く母国を離れ本学に学ばれるという志を立てられた留学生の皆さんをここに迎えたことは私共の大きな歓びです。また、ご臨席いただいておりますご家族の皆様に衷心よりお慶びを申し上げますとともに、大切なお子様の未来を本学に託していただきましたことに厚く御礼を申し上げます。本来のならば、この席で皆さんのお顔を見ながら、直接お祝いを申し上げるところ、この様な形になったご無礼をお詫び申し上げます。 
 国士舘は、1917年に柴田德次郎先生によって、「興国救世の士」、すなわち国を興し、世を救う、優れた人材の養成を旨とする私塾として東京・麻布に創立されて以来、一貫して「文武両道」に秀でた人間形成の教育を行ってまいりました。「興国救世の士」とは、現代の言葉で言いますと、周りの人を助けることによって国を支え、世界の平和を図ることであります。現在では、大学7学部・大学院10研究科及び中学校・高等学校を擁する総合学園として 発展してまいりました。学園の卒業生は既に18万8千人を数えており、教育界をはじめ、政治、経済、情報、スポーツ界など、さまざまな分野で活躍しています。
 今日、日本の大学と学校教育は、少子化とグローバル社会の中で、かつてない変革を迫られており、各大学はそれぞれの建学の精神に基づく特徴を明確にして、個性を強調することで、より優秀な学生に入学いただこうと努力しています。皆さんは、今日から国士舘大学の学生です。それと同時に、学園「国士舘」の構成員でもあります。この伝統ある学風と教育理念を受け継ぎながら、国士舘の構成員として、共に新しい歴史を作っていきましょう。
 まず皆さんは、この新しい生活を始めるにあたり、最高学府に学ぶ機会を与えて下さったご家族の方、支えて下さった方々に感謝することを忘れてはなりません。国士舘は、2017年に創立100周年を迎えましたが、一世紀以上前に創立者が掲げた教育理念は、今も脈々と受け継がれており、さらに新たな歴史の創造に向け歩みを進めております。  

 「他に尽くすことは賞賛に値する」この点を教育することの必要性は、日本のみならず世界において普遍的なものであり、国士舘の建学の精神は、国内外に難問が山積する、正に現代に最も適合し、必要とされています。国士舘の学びの中で培われた精神は、卒業後の進路にも色濃く反映されております。高い使命感を持って公務員を志望する学生が多く、中でも警察官・消防官への就職率は日本でもトップクラスを誇っています。
 さらに国士舘は、変革する時代の要請に対応した人材育成にも力を入れております。 その一つが「防災教育」です。災害の多い時代を生き抜き、地域や社会に貢献できる人材育成のため、全学生が防災を学べるカリキュラムを導入しています。卒業後も地域社会に貢献できる防災リーダーの養成は、まさに本学園の教育理念に沿うものであります。

 さて、ここにおいでのほとんどの皆さんには、本学が学校で教育を受ける最後の場となることと思います。ですから、本学での過ごし方が、無限の可能性を秘めている皆さんのその後の人生に大きな影響を与えることになるはずです。大学は学問の場です。そして大学で学問をするということは、自分自身の自由な選択によって、専攻する分野を定め、それを主体的に学ぶということです。これは今まで皆さんが長い間行ってきた勉強とはかなり違う面をもっています。大学は皆さんが社会に出て自分自身の持っている資質、能力を充分に発揮できる途を見つけるために、自らを律し、自主的に自己を教育し、人格形成、人間形成を図っていく場であります。大学で一番必要なのは、自分で考え、判断する力です。与えられた物を学ぶだけではなく、自分の見つけたテーマを研究していくのが大学です。ですから教室での講義をノートに記録したり、暗記するだけでは、知識を自分の物にはできません。教室での講義は、皆さんに学びのきっかけを与えてくれていますから、それを各自が受け止めて自分の学びをひろげていくのです。皆さんには、この課程の中で、研究する事の楽しみを知っていただきたいと思います。
 ここで皆さんにお伝えしておきたい大切なことがあります。それは、皆さんは今日から本学の学生ですが、大学が皆さんに自動的に社会に出るための教育をしたり、4年後の卒業や就職を保障するのではないということです。加えて、先生方は皆さんを独立した人格として接しますから、皆さん個人の生活の細部に口を出したりはしません。学生生活での物事はすべて自分で責任をもち、開拓するということです。この点を忘れないでください。これからの4年、あるいは大学院も含めて、6年から9年間は、皆さんにとって非常に重要な歳月であり、この期間は、数年後に社会に飛び立つ人間として、自主性を確立させる時期であります。自主性の確立とは、自分の考えをもち確信に満ちた志と自己責任を伴う覚悟をもつことです。大学生活のすべては、各自の自主的な判断に委ねられています。 授業の選択はもちろん、その出欠席、あるいは課外活動への参加・不参加、そして何もしないでいることでさえ、すべてが皆さんの自由な選択によって成立します。しかし、その自由には自己責任が伴っていることを忘れないで下さい。もっとも、既に成年年齢に達している皆さんですから、このことは充分理解いただけると思います。自由は、人間に与えられた最大の贈り物ですが、それは人を堕落させる恐ろしさも持ち合わせています。これを踏まえ、皆さんが、一日24時間をどのように振り分けるのかも自分次第ですから、皆さんに強い意志がなければ、大学生活を全うすることはできません。
 また、学生時代に、人間と人生の基礎固めをする為に、明確な目標のある大学生活を送らなければなりません。目標のない生活では、いたずらに時間ばかりが過ぎていきますが、そうなってしまっては、皆さんに寄せられているご家族の愛情や期待を裏切るばかりでなく、自分の将来まで見失うことになります。人間は、みな平等といわれていても実際にはそうでないことも多くあります。しかし、一日が24時間、一年が365日なのは、皆同じです。つまり、ここにおいでの皆さんは今、同じスタートラインに立って卒業に向かい大学生生活を始めるわけです。
 学生時代の特権の一つに、周りに自由に話し合える教師や先輩、友人が大勢いることが挙げられます。これを充分に活かして、 今、目標のある方は、より確実にする為に、まだ定まっていない方は、多くの人と語り合い、意見を交わす事で物事を多面的に考え、目指す途を定めて下さい。今まで育った地域、環境、国の異なる人、自分と思想や宗教の違う人など、色んな人達が大学には集っていますが、このような環境に身を置くことは、皆さん経験がないと思いますから、一つ一つの出会いを大切にしてください。そして、語り合う多くの人の中から親友を見つけ、学生生活をより充実したものとしてください。人は人生を語るとき「運命」とか「縁」という言葉を使いますが、それは特別なことではなく、人と人とが関わり合う中でほんの少しの偶然や意外な出会いからできあがっているものなのです。
 私は、今から70年程前に国士舘の門をくぐり、本学での学生生活を始めました。郷里から上京した当時、私も皆さんと同じように東京での学生生活に夢と希望を抱いて入学式に臨み、創立者 柴田德次郎先生の祝辞を緊張して聞いたことを思い出します。その時が初めてとなる創立者との出会いが、その後の私の人生を決定付けたことを思うと私自身、人との縁、出会いの不思議さを感じずにはいられません。今日、たまたま隣同士に座ったことから始まる一生の付き合いも在り得ますから、皆さん出会いを大事にしてください。
 さらに、IT機器の普及により、皆さんのコミュニケーション手段も以前とは大きく変化しています。しかし、就職も含めて、皆さんが生きていく上で、身に付けなければならないコミュニケーション能力、つまり相手の主張を正しく理解して円滑に対応できる力や自らの考えを明確に述べ、説得する力は、簡単なメールのやり取りで用件を済ませてばかりいては身につきません。意思の疎通が図れなくては、一人の大人として人間関係を築くこともできません。人間関係はコミュニケーションの累積によって築かれるものですから、一朝一夕で円滑な関係は、できません。皆さんには国士舘で多くの人と語り合い、多くの発見を通して、豊かな人間関係を築いていくことを望みます。そして、自分の人生をしっかり創り出していって欲しいと思います。
 皆さんの学生生活が、豊かな未来に繋がる、実りあるものとなりますことを心から願って、私のお祝いの言葉といたします。
 本日は おめでとうございます。

 

 令和6年4月1日

パシフィコ横浜国立大ホールにて

学校法人国士舘 常任理事 瀬野 隆 代読

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国士舘大学の魅力ある教員・研究者を紹介します!

2024年04月16日更新

デジタル社会の「読み・書き・そろばん」にあたる「数理・データサイエンス・AI」の基礎などの必要な力を身に付けられるように、全学部で『AI・データサイエンス教育プログラム』を設けています。

国士舘のスポーツ情報オフィシャルサイトです。駅伝、野球、柔道といったクラブ紹介をはじめ、試合日程や結果など、最新の活動状況を随時配信しています。

国士舘大学は2017年に創立100周年を迎えました。創立100周年記念事業サイトでは事業の概要や国士舘のあゆみを紹介しています。

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