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2022年03月25日

【祝ご卒業】令和3年度(2022年3月)卒業生・修了生の皆様へ 大澤英雄理事長からのメッセージ

祝辞


学校法人国士舘 理事長 大澤 英雄

 

 

皆さん、ご卒業おめでとうございます。
学園を代表して、お祝いの気持ちをお伝えします。
皆さんは本学における、学業の研鑽と努力が実を結び、本日、学士,修士及び博士と称する学位と卒業の栄誉を手にされました。 心からお祝いを申し上げます。
国士舘大学では、昭和35年3月に第1回の卒業生を送り出して以来、これまでに14万3621名を送り出してまいりました。そして本日、めでたく新たに2824名の卒業生が旅立ちます。

 

さて、皆さんは卒業するにあたり、大学生活を振り返っていることと思いますが、この間に体験した多くの事は、苦い思い出も含めて貴重な体験として、それぞれの人生に位置付けられるものと思います。そして、何年か後に、皆さんが自らの半生を振り返った際、自由を謳歌し、良い師や友と出会い、語り合えたこの時期が 人生の貴重な部分を占めていることに、きっと気付くことでしょう。まず、皆さんは大学で学ぶという非常に貴重な体験を可能にしてくださったご家族や支えていただいた方々に感謝の想いを必ず伝えて下さい。

 

大学生として、多くのことを学び、体験された皆さんですが、中でも皆さんが卒業後、社会人として活躍の場を求める活動、いわゆる「就活」の時期と重なった新型コロナウイルスのまん延は、その活動に大きな影響を及ぼしたことと思います。当然、皆さんの大学生生活もこれまで通りとはいかず、オンラインによる授業を主流とせざるを得ない時期もありました。またクラブ・サークル活動をはじめとするキャンパスにおける友人や教員との交流にも大きな制限がありました。 
加えて、誠に残念ながら、本日、皆さんの旅立ちを祝う、この学位授与式に、ご家族をお迎えできなかったことが心から悔やまれてなりません。本日はライブ配信をご覧の方々も多くおいでと存じますが、この場をお借りして、卒業生を支えて来られたご家族の皆様にも心からお祝いを伝え、大切なお子様を本学に託して頂いたことに改めて御礼を申し上げます。
このような形ではありますが、学位授与式が挙行できましたことに関係者一同感謝するとともに安堵しております。

 

さて皆さん、今は小学校から16年以上続いた学校生活からの解放感と、新生活への期待でいっぱいのことと推察しますが、そんな雰囲気に浸ってばかりもいられません。学位記は、学問や物事の基本的な部分を身に着けたという証明書であって、社会で必要とされる全ての知識を修得したということではないのです。実社会で必要とされる知識は、皆さんが修得した部分より遥かに多いのです。ですから、実社会は「生きた学びの場」であり、皆さんは学ぶことから解放されるわけではありません。実社会で問われるのは、「何ができるのか」です。自分で学んだことを確実に活かして社会に役立てるために、皆さんには、これまでとは形を変えた学びと努力の日々が待っています。そして、それには期間が定まっていません。

 

つまり、本学で培われた教養と基本的な考え方に皆さんの努力が加わることで、今後の人生に価値を発揮し、皆さんを更に輝かせるのです。皆さんには地道に一つ一つを重ねて、仕事の充実感ややりがいを感じてほしいと思います。それには結果を急がず、諦めない心、忍耐強さが不可欠です。これは仕事だけに留まらず、人生を生き抜く上でも求められることです。

 

もう一つ、お伝えしたいことがあります。
それは国士舘の卒業生として、如何なる時にも忘れないでほしいことです。
現代社会は先の見通しのきかない、難しい時代であることは皆さんご存じのとおりですが、予期せぬ自然災害や新型コロナウイルスの猛威は、物理的にも精神的にも人と人との距離を遠くし、これまでの価値観や生き方を問い直そうとしています。
しかし、このような状況だからこそ気付くこともあります。人との繋がりやコミュニケーションの重要性、これまで気にも留めていなかったことが、実は多くの人の力で成り立っていたことなどです。人は他人との関係の中で生活し、それが自分を支えている、つまり、他人との関係が自分を育んでいるのです。そして、この人間関係が人の幸・不幸に大きく影響を与えているのではないでしょうか。支えてもらうことに感謝すると同時に、自らも人に尽くすことで感謝の気持ちを繋げていく。そこには、見返りを求める気持ちはありません。
自分が動いた結果、困っている人を助けることができた時、「役に立てて良かった」と心に喜びが拡がった経験はないでしょうか。自分の行為が「誰かを支えた」「誰かの役に立った」という喜び、その気持ちこそが、国士舘精神の原点です。如何なる時にも忘れないでほしいのは、人の幸せを自分の幸せとして生きること「人を思いやる心」です。国士舘の四徳目「誠意・勤労・見識・気魄」の最初に「誠意」を掲げているのも、これが建学の精神の礎となっているからです。


「見返りを求めず、尽くすこと」、国士舘で学生生活を送った皆さんは幾度となく耳にした内容でしょうが、今一度心に留め置いて下さい。現代は、お金さえ払えば大概のものが手に入りますが、豊かな心を持ち合わせなければ、真の幸せとはいえません。人を思いやり心豊かに生きる、自分の人生を豊かにするのは、他人ではなく自分自身の思いの持ち方です。
皆さんには、母校となる国士舘建学の精神の具現者として一歩一歩、確かな足取りで努力を続け、豊かな人生を送っていただくことを願っています。


最後に、卒業生の皆さん、自分の人生はもとより、日本の未来を切り拓いていく気魄 と 勇気を持って生きることを心から願って、私の餞の言葉といたします。

 

令和4年3月20日

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