世田谷区立若林小学校と世田谷中学校を拠点に活動する総合型地域文化スポーツクラブ「若林クラブ」が1月20日に実施した研修会に、スポーツ法学を専門とする入澤充法学部特任教授が講師として登壇し、「楽しく安全にスポーツをするために～地域スポーツクラブと法の関係～」と題して講義しました。研修会には、若林クラブに所属する17団体のクラブの指導者や役員など約30人が集まりました。

入澤教授は、地域スポーツの位置付けと役割について、スポーツ基本法などを紹介しながら説明しました。そして、競技者は、スポーツには事故等の危険が内在していることを認識した上で競技に参加していることを前提としつつも、現在は事故の具体性に合わせて指導者等に法的責任が課されるケースがあるとして、競技中の事故に関わる裁判例を紹介しました。
さらに、スポーツを安全に行うためとして、指導者が責任を果たすための注意義務や指導・監督義務について話し、発達段階に応じた適切な指導方法を実践することの重要性を伝えました。
また、スポーツにおけるハラスメントにも言及し「指導者はスポーツの楽しさを伝える役割がある。ぜひ、スポーツを好きになる言葉、やる気になる言葉掛けを意識して、スポーツのもつ価値を教えてあげてほしい」とメッセージを送りました。

本学と若林小学校は、大学の学園祭に小学生6年生が出店、劇の公演をするなど交流があります。今回の若林クラブとの取り組みは、スポーツ面での地域貢献活動として初めて実施しました。