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2023年04月14日

【祝ご入学】令和5年度(2023年4月)新入生の皆様へ大澤英雄理事長から新入生の皆さんへのメッセージ

令和5年度入学式

祝辞


学校法人国士舘 理事長 大澤 英雄

 

 

 

 皆さん ご入学、誠におめでとうございます。皆さんを心から歓迎いたします。また、ご臨席のご家族の皆様に衷心よりお慶びを申し上げますとともに、大切なお子様の未来を本学に託していただきましたことに厚く御礼を申し上げます。

 

 皆さんが入学した国士舘は、大正6年(1917年)に柴田德次郎先生によって、東京・麻布に教育道場、「私塾国士舘」として創立されました。吉田松陰の精神を範とし、心身の鍛練と人格の陶冶を図り、国家社会に貢献する智力と胆力を備えた人材、すなわち「国士」の養成を旨とします。「国士」とは、世のため、人のために尽くせる「献身の人」です。

 以来、国士舘は大学・大学院及び中学校、高等学校を擁する総合学園として発展してまいりました。学園の卒業生は既に18万5000人を数えておりますが、教育界を始め、政治、経済、情報、スポーツ界などあらゆる分野で活躍し、極めて高い社会の評価を得ております。

 皆さんもこの学園の一員となりました。まず皆さんはこの新しい生活を始めるにあたり、最高学府に学ぶ機会を与えて下さったご家族、支えて下さった方々に感謝することを忘れないで下さい。

 

 さて皆さん、既にオリエンテーションが始まっていますが、キャンパスの雰囲気はいかがでしょうか。 大学で学ぶということは、自分自身の選択によって専攻する分野を定め、それを主体的に学ぶということで、これは、今まで皆さんが長い間、経験してきた学習形態とは大きく異なります。大学は、皆さんが社会に出て自分自身の持っている資質や能力を十分に発揮できる途を見つけるために自らを律して自己を教育し、人間形成を図っていく場であります。

 その大学で一番求められるもの、それは自分で考え、判断する力です。教室での講義は、学びのきっかけを与えてくれます。皆さんは、そこから自分でテーマを決めて何故、何のためと探求して行ってください。ですから、皆さんが国士舘大学で送る学生生活は、教室で講義を聴き、直前に少しばかりの勉強をし、定期試験を受けて、卒業に必要な単位を揃えることなどではありません。加えて、大学が皆さんに対して自動的に社会に出るための教育をするのでもなく、入学したことで卒業後の就職を約束するのでもありません。大学での物事は、全て自分で開拓するのです。履修の選択はもちろん、授業への出欠席、或いは課外活動やボランティア活動への参加・不参加、そして何もしないでいることでさえ、その全てが皆さんの自由な選択によって成立します。

 つまり大学生活は、皆さんの自主的な判断に委ねられています。自分で考え、判断していくために必要不可欠なこと、それは「精神的な自立」です。精神的な自立とは、自分の考えを持ち、何事にも左右されないゆるぎない信念と自己責任を伴う覚悟を持つことですが、その妨げになるのが、甘え、特に親に頼ることです。これまで最終的には親が何とかしてくれていたことがあってもそれも今日で終わりです。皆さんは大学生として有意義な時間を過ごすためにも「親離れ」しなければなりません。それと同時に親御さんにも「放っておけないから」とついつい手を差し伸べるような過保護をやめていただく必要があります。お子様の新生活にご協力をいただきまして、大学生として歩み始めた我が子を遠くから見守っていただくようにお願い致します。

 

 さて、皆さんの自主的な判断に委ねられている大学生活は、自分で自由に学生生活を作り上げてよいということです。「自由」、実に魅力的な響きですが、そこには自らを堕落させる恐ろしさも潜んでいます。皆さんの自由には、常に自己責任が伴っていることを忘れないでください。とかく、人の心は楽な方に傾くものです。自分の強い意志で怠惰な心や誘惑を退けることができなければ、この貴重な大学生活も自分を見失い、いたずらに時間と経費を費やすだけでしかありません。

 強い意志は、大学で何をしたいのか、目指す職業に就くため、或いは夢の実現のために何を学んでおきたいのかという目標・目的を明確にすることから生まれます。目標を定めて、そのゴールから自分を見ることができれば、逆算して目標達成のために戦略を練ることが可能ですし、そうすることで時間の使い方もしっかりしてきます。この時間を少しも無駄にすることのないように目標を定め、何があってもやり抜く強い意志をもって過ごしてください。

 

 さて、新たな出発点に立つ皆さんには、多くの出会いが待っています。仲間との出会い、教職員との出会い、更に学問との出合いなど、今後の人生を左右するような出会いがたくさん待っているはずです。国士舘での出会いの一つ一つを大切にして、自分とは異なる価値観や思考、言語、文化に触れ、多くの人と語り合い、親交を深めてください。大学生活を通して得る友人は生涯にわたって続く親友となることが多く、その存在は、きっと互いの人生を豊かにしてくれるはずです。

 かくいう私も国士舘で出会い、共に学び、クラブ活動に励んだ仲間たちを生涯の友としており、彼らなくして有意義な大学生活はなかったと確信しております。周りに自由に話し合える教師や先輩、友人が大勢いるのは学生時代だけです。皆さんは、電子機器を通して自分の考えや感情を伝えるのではなく、直接生きた言葉で伝えることを心掛けてください。何故なら本当の感動は直に会って肉声を聞くことで、より得られるからです。大いに語り合い、自分を知ってもらい、相手を認めることで豊かな関係を育んでください。皆さんが国士舘の一員として有意義な学生生活を送ることが出来るよう教職員は全力でサポートいたします。

 


 最後に、私が国士舘の理事長というより、国士舘大学で過ごした学生時代は有意義であったと自負する先輩として申し上げます。

 遥か後輩の皆さん、国士舘で多くの人と語り合い、幾つもの発見を通して、自分自身を作り出してください。そして、豊かな人間関係を築き、逞しい若者になって、人生を強く生き抜く準備をしてください。国士舘は充分にそれを叶えてくれるところであります。

 これから始まる皆さんの国士舘での学生生活が人間としての自主性涵養に資する、充実したものとなることを心から願って祝辞といたします。

 

 

 令和5年4月7日

パシフィコ横浜国立大ホールにて

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