Episode_5

教授の親身な教えに導かれ
未来への夢が広がる
「国士舘」の学び

インタビューの様子

鈴木 江理子教授

王 昱博
(オウ イクハク)

中華人民共和国出身
2024年入学
国士舘大学大学院
経営学研究科
経営学専攻

于佳楠氏(ウジャナン)

金 暉東
(キン キトウ)

中華人民共和国出身
2024年入学
国士舘大学大学院
総合知的財産法学研究科
総合知的財産法学専攻

アンギルマ氏

何 源
(カ ゲン)

中華人民共和国出身
2024年入学
国士舘大学大学院
政治学研究科
政治学専攻

アンギルマ氏

ク・マイン・トゥアン

ベトナム社会主義共和国出身
2025年入学
人文科学研究科
教育学専攻

国際化が進む日本と世界のニーズに応え、外国人留学生を積極的に受け入れる国士舘大学大学院。在学中の留学生たちは、どのようなココロザシで留学を決意し、「国士舘」を選択したのか。
留学生から見た国士舘の魅力を探るべく、外国人留学生4名にクロスインタビューを実施。中国から留学中の王昱博氏、何源氏、金暉東氏、ベトナムから留学中のク・マイン・トゥアン氏が対談。上記のテーマについて意見を交わした。

日本文化との出会いが
留学の原点

日本へ留学しようと思った
きっかけや理由を教えてください。

王昱博氏(以下敬称略、王):日本に興味をもち始めたのは、中学生の頃に日本のアニメ作品を好きになったことがきっかけです。作品の世界観を深く理解したいという想いから独学で日本語の勉強を始め、高校卒業後は大学で日本語を専攻。“せっかく専攻しているのだから実際に日本に行きたい”と思い、留学を考えるようになりました。

何源氏(以下敬称略、何):私もきっかけは日本のアニメ作品です。幼い頃から様々な作品を見ていたので、気づいたときには簡単な日本語で自己紹介ができるようになっていました。はじめて日本を訪れたのは、大学1年時の交換留学です。そのときは1カ月の短期留学でしたが、大学3年生から4年生にかけても1年間の交換留学を経験。卒業後は日本の大学院に進学したいという気持ちが高まりました。

金暉東氏(以下敬称略、金):私は日本で仕事をしている親族がいたので、幼い頃から日本には親しみを覚えていました。中国でも日本の工業製品は広く普及しているため、日常的に接する機会も少なくありません。“質の良い製品を作る工業先進国”というイメージがあり、おのずと日本への関心は高まりました。特に鮮明に記憶に残っているのは、最初に買ってもらったゲーム機です。出身地が小さな町だったこともあり、もっと広い世界を見てみたいと志すようになり、高校卒業後に国士舘大学へ進学しました。

ク・マイン・トゥアン氏(以下敬称略、ク):日本の電化製品が高品質なことは、ベトナムでも有名で、私もパソコンや自転車など、多くの日本製品と接しながら育ちました。留学のきっかけは、ベトナムの大学に合格したとき、このまま自国しか知らなくていいのかな?と自問自答する気持ちが生まれたこと。例えば教育制度ひとつをとっても、国によって形は全然違います。海外で経験を積み、視野を広げて将来の進路を見極めたいという気持ちが膨らみました。留学先を日本に決めた理由は、自分がアジア人であることと、できるだけ母国から近い国に留学したかったという2点が大きいです。ちょうどその頃、高校の学祭で日本文化を紹介する展示が行われていて、着物や桜などの美しさに惹かれたことも決断の後押しになりました。

インタビューの様子

留学を決めたあと、
どのような準備をしましたか?

:まず日本の語学学校で1年半勉強し、N1に合格することを目指しました。それから塾に通って経営学の基礎知識も身につけました。

:日本語能力試験の勉強に取り組むとともに、学びたい分野の専門書を読んで基礎知識を習得していました。日本の生活習慣やルール、マナーなどについては、主に交換留学のときに知り合った日本の友達から教わりました。

:日本での生活にスムーズに適応できるよう、日常会話だけでなく授業や研究活動に必要な日本語表現についても勉強し、論文やレポートの書き方、さらには教員や先輩とのやり取りにおけるマナーやコミュニケーションの仕方についても情報を集めて準備を進めました。特に重視したのは、敬語の使い方や、日本文化特有の“暗黙のルール”を理解すること。書籍や動画を活用しながら、少しずつ理解を深めていきました。

:留学を決意してから、すぐに日本語の勉強を始めました。日本の文化や法律、生活習慣についても留学前に調べ、スムーズに新生活を始められるよう心がけました。

留学前はどのような
気持ちでしたか?

:視野がぐっと広がるワクワク感がある一方で、言葉や生活習慣に慣れることができるのか、授業についていけるのかなど、不安もありました。ですが、新しい友人や新しい価値観に出会える期待のほうが上回っていたため、「挑戦してみたい」という気持ちが揺らぐことはありませんでした。

:私にとって留学は大きな挑戦。自分を大きく成長させてくれる絶好の機会だと考えていました。言語の壁や文化の違いに対する不安もありましたが、新しい環境で学び、多国籍・多文化の友人と出会えることへの期待の方が大きかったですね。

:言語や生活環境の違いに対する不安は確かにありました。でもそれ以上に、自分の限界に挑戦し、新しい価値観や視点、幅広い考え方に触れられることを楽しみに思う気持ちが大きかったですね。学術的な成長だけでなく、人間としても視野を広げたいという想いが強かったです。異文化の中で自分の考え方や知識がどこまで通用するのかを確かめたいという気持ちもありました。特に、日本の教育は実践的で丁寧な指導が特徴だと聞いていたので、そのような環境の中で専門性を高めたいと考えていました。

:海外での新しい生活や母国との違いを体感する中で様々な挑戦ができるだろう、と想像していました。留学は、外国語や専門的な知識を学ぶだけでなく、まったく知らない国で自立して生活し、自分自身を成長させる貴重な機会。言語の壁や文化の違い、ホームシックになることなどに不安も感じましたが、それでも、そうした困難を乗り越えることで多くの経験や学びが得られると確信していました。

インタビューの様子

関心領域を深められる
場を求めて「国士舘」へ

「国士舘」を知ったきっかけを
教えてください。

:通っていた塾の先生や友人から勧められたのがきっかけです。中国のSNSでも留学経験者が国士舘を推奨する投稿が多数あり、自然と興味をもつようになりました。口コミでは、「先生が優しい」「学習環境が良い」という意見が多く見られました。国士舘の印象は伝統があり、スポーツが盛ん、学生同士の交流が活発な学校でした。人見知りの私にとっては、留学生が多い点も心強く感じられました。

:私が国士舘を知ったのは、知人が進学したことがきっかけです。興味を覚えてインターネットで調べてみると、政治学や経済学の分野において一定の研究実績があり、留学生への支援制度も充実していることを知り、“学びやすそう”と思ったのが第一印象。私も王さんと同じく「先生が優しい」という書き込みをたくさん見て、非常に良い印象をもちました。

:私は日本語学校の先輩方からの勧めで国士舘を知りました。実際に通っていた先輩の言葉は、何より信頼性があります。「学習環境が整っていて、留学生へのサポートも手厚い」と聞いて大学のHPやパンフレットで具体的な情報を調べたところ、学部でも少人数制のゼミがあり、教員との距離が近く、丁寧な指導が受けられるということがわかりました。さらに、大学院には知的財産分野に特化した研究科があり、専門的な教育を受けられる点にも大きな魅力を感じました。

:横浜の大学に留学していたため、その大学の指導教員から紹介されて国士舘を知りました。大学院の進学先を検討していた際、私の研究テーマに合った大学として教えてくださったのが最初の出会いです。「国際交流にも力を入れていて、多文化理解や異文化コミュニケーションに関する研究ができる環境が整っている」と指導教員から聞いて調べてみると、伝統のある大学でスポーツや武道が盛ん。公務員、消防士、警察などへの就職が強いことでも知られており、信頼のおける印象をもちました。

大学院への入学にあたり
「国士舘」を選んだ理由を
教えてください。

:大学を選ぶ際は、勉強に集中できる静かで落ち着いた環境であること、先生方が話しやすく親切であることを重視していました。決め手となったのは、経営組織論を専門的に学べる点。三浦雅洋先生がいらっしゃることをインターネットの情報で知り、日本語学校の先生とも相談した上で国士舘大学大学院への進学を決めました。

:私も教授の研究テーマが自分の関心領域と一致していたことが、入学を決めた大きな要因です。ほかに重視していたのは、留学生に対して親切であること、生活コストが負担にならない環境であること、そして“学問的な雰囲気が良い”ことです。“学問的な雰囲気が良い”とは、先生が留学生一人ひとりと細やかに向き合ってくださり、不明点なども気兼ねなく質問できる学風であること。私としては、そうであってこそ“しっかり学べる”と感じていましたので、その点で「先生が優しくて話しやすい」と評判の国士舘は安心感がありました。

:学びを深めるうえで、教授の研究分野と自分が研究したいテーマが合致していることは非常に大事ですよね。私の研究テーマは「外国人犯罪者」。特にベトナム人の犯罪について研究を深めたいため、移民政策・人口政策・労働政策について幅広く研究されている鈴木江理子先生が国士舘にいらっしゃることが決め手となりました。私は就職活動のサポート面も重視していたのですが、入学前に先生とお話ししたとき「就職もしっかりサポートしていますよ」とおっしゃっていただき、安心しました。

:進学先を選ぶにあたり、まず自分の専門である知的財産分野を体系的に学べるカリキュラムがあるかどうかを重視しました。国士舘は、弁理士として実務経験をもつ先生方から、現場の視点を交えた実践的な知識を学べるのが大きな利点。日本は知財の制度が整っているため企業における活用事例も多く、将来、製造業などで知財業務に携わりたい自分にとって大きな強みになると考えました。留学生向けの奨学金や学費減免制度も充実しており、経済的な負担を抑えながら安心して学べることも決め手のひとつでした。

インタビューの様子

多文化を受容する
グローバルで温かな学風

国士舘で学ぶメリットや
魅力を教えてください。

:先生やクラスメートとの距離が近く、入学前に期待していた以上に公私ともサポートが充実しています。授業においても過度なプレッシャーなく、教授から丁寧な指導を受けられるため、わからない点を相談しやすい雰囲気です。留学生向けのチャットグループで他院生とも知り合って学内外で交流を深め、空いた時間はアルバイトを通じて社会経験を積んでいます。入学前と比べると、自分の意見をしっかりと伝えられるようになり、積極性が増しました。

:100余年の歴史があり、就職実績の傾向などから勉学の面も厳しそうと推測していたのですが、実際は学生同士だけでなく先生と学生との距離も近く、非常にフランクな雰囲気です。質問や相談がしやすいため、効率的に学びを深められます。多様なバックグラウンドをもつ学生、教授が気軽に言葉を交わし合う光景が見られ、学内はグローバルな環境。留学生支援も充実しており、安心して学び続けられる点が大きな魅力です。「国士舘留学生会」を通じて学生同士が学業達成のために協力し合い、日本語スピーチコンテストも毎年開催されています。コンテストは日本語の練習の機会になるだけでなく、留学生同士の交流の場にもなっています。在日ベトナム人のコミュニティを通じて国士舘大学の魅力を発信し、ベトナムからの留学生をもっと増やしていきたいです。

:私も入学前は、日本の大学は厳格な雰囲気で授業についていくのも大変なのだろうと想像していました。しかし実際には、先生方が非常に親身で、質問や研究に関する相談にも真摯に応じてくださり、自分のペースでじっくり学べる環境です。私の考察などにも丁寧に向き合い、ともに論点を整理しながら深層まで掘り下げてくださる姿勢に感動しました。学生同士も気軽に意見交換できる関係性が築かれ、想像以上に温かく協力的な学風です。

:金さん同様、国士舘の最大の魅力は、教授の方々が親切で、どんな質問にも丁寧に答えてくださることだと感じています。教授とは頻繁にコミュニケーションを取り、研究指導だけでなく将来に関する悩みに対しても親身なアドバイスをいただいています。論文に直結するような実用的な授業内容が多いので、たくさんのことを吸収できる環境です。同じ研究科の院生たちとは互いに支え合う仲。休日には一緒に遊びに出かけることもあります。授業やグループワーク、教授・仲間との交流を通じて人間関係の築き方、論理的思考、社会に対する理解などが深まり、入学以来、大きく成長しました。

インタビューの様子

国士舘で養った
知識と経験を糧に
社会へはばたく

今後の展望や将来の夢を
教えてください。

:日本で就職し、大学院で学んだ経営組織論を仕事に活かしたいと考えています。日本の社会や文化に対する理解をさらに深めた上で、企業が動的能力を実践するための“よりよい組織づくり“を追求し、最終的にはそれをリードしていける人材へと成長するのが夢です。新しい挑戦ができる環境に身を置いて、様々な人と協力しながら自分の力を発揮していきたいです。

:引き続き自分の研究を深め、「私は研究者です」と自信をもって言えるようになるのが当面の目標です。その先に、研究内容が社会の役に立つような未来があるとしたら、それ以上にうれしいことはありません。モラル教育や規範意識の醸成に貢献できるような活動に、末永く携わっていきたいです。

:日本で就職し、大学院で学んだ知的財産分野の知識を活かせる仕事に就きたいと考えています。具体的には、知財部門や企画業務などに関わりながら技術やアイデアを守り、企業の価値創造に貢献できるような役割を担いたいです。将来的には、仕事を通じて知識と経験をさらに深め、弁理士資格の取得に挑戦するのが目標。専門性を高め、国際的な環境でも通用する知財人材として成長していくことを目指しています。

:在学中は、学業とともに、数年前から継続している外国人に対する日本語指導の活動も続けていく予定です。江戸川区とベトナム大使館との関係構築を通じて、区内の学校でベトナム文化体験授業を実施するなど、日本の学生にベトナムを知ってもらう機会を創出しています。可能であれば、国士舘大学でも日越文化の交流活動を積極的に行い、両国の相互理解を深める場をつくっていきたいです。修了後は私も日本での就職を目指しています。在日ベトナム人に関する研究成果を活かし、その支援や生活環境の向上に寄与できる仕事に就きたいです。そして将来はベトナムに帰国し、渡日後のベトナム人犯罪を未然に防ぐためのプロジェクトや教育プログラムの構築に携わるのが夢です。渡日予定のベトナム人労働者の質を向上させ、日越両国の友好関係をさらに深めるための基盤を築くことを目指しています。

国際感覚を磨き、視野を広げたいと願い、日本への留学を志した異国の若者たち。“留学生にやさしい”温かな学風に惹かれて「国士舘」を選択した彼らは、手厚いサポート体制のもとで教授陣の親身な教えに導かれ、各々が目指す学問の道を究めている。

彼らにとっての国士舘であるべき理由それは「安心して学べるグローバルな教育体制」だ。日本でキャリア・スキルアップを志したい方、専門性を究めたい方は、ぜひ「国士舘」の門を叩いてみてほしい。