ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

国士舘史研究年報2016 楓?186特典を得ることとなった。さらに、急増する就学希望者に対応するため、一九三二(昭和七)年一〇月二六日、修業年限を五年と改め、入学を尋常小学校卒業程度満一二歳に引き下げ、収容定員を五〇〇人とする学則改正願を申請し、同年一二月二七日に認可を得た。このようにほぼ順調に歩みを進めていった商業学校は、一九三六(昭和一一)年に一〇周年を迎えた。それを記念して同年一〇月四日に商業学校主事関野直次の編集で『商業学校十年小史』が刊行された。巻頭の「祝辞」において、信續の学友で、東京帝国大学教授(農学博士)であり、世田谷区教育会長の佐藤寛次が、信續の人となりについて述べている。氏は豊富な常識を有つた円満なる人格者であり、又一郷の信望を集めた郷土の先輩であることは、私が特に茲に贅するまでもないことであるが、就中一言したいのは、氏の性格の極めて恬淡なことである、氏は名誉の念にも淡く、利欲の情にも甚だ薄い、その名利に淡白なことは、氏が官途を退くまで、一技術官の職に安んじて他の栄達を顧みなかつたのでも知ることができよう。氏がこの学校の校長として、十年一日の如く孜々として子弟の育成に没頭してゐ1940(昭和15)年頃 国士舘商業学校・中学校校舎夜景