ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

ページ
181/220

このページは 国士舘史研究年報第8号 の電子ブックに掲載されている181ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

国士舘史研究年報第8号

大場信續179現在、私立大学の多くは、一般向け講座の開講や図書館を開放するなど地域住民との結びつきを積極的に図っている。目指すは地域に根差した、地域に愛される学校でありたいということ。総じて、地域に対して何らかの役に立ちたいといったところであろうか。しかしながら、その地域住民の特性に合わせた教育を提供する、すなわち地域住民のための学校を創るということになると話は別である。それは、学校側と地域住民側との密なる協力体制が整ってこそ初めて実現するものであるゆえ、現実的には容易いものではない。しかるにそうした学校が、一九二六(大正一五)年四月、世田谷の地に創設された。国士舘商業学校がそれである。そして初代校長に就任したのが大場信續(おおばのぶつぐ)であった。本稿では、国士舘商業学校で初代校長を務め、学校側と地域住民との協力体制を構築し、学校運営に手腕を揮った大場信續の実像と、国士舘商業学校の成り立ちに迫ってみたい。まずは、大場信續が国士舘商業学校長になるまでの生 浪江 健雄大場 信續大場信續国士舘を支えた人々