ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

国士舘史研究年報2016 楓?176ル海外事業の理解に繋がれば、との思いから国士舘史資料室の求めに応じ筆を執った。二〇代中頃から三〇代の終わりにかけた一三年間にわたるブラジル赴任生活を振り返ってみると、仕事上のことは勿論、プライベートでも多くの出来事が思い起こされ、与えられたスペースにはとてもおさめることは出来なかった。この間、中南米に民主化運動が巻き起こりブラジルの政治経済は、一九八五(昭和六〇)年三月に二一年間に及ぶ軍事政権の終焉、一九八七(昭和六二)年二月対外国債務金利支払停止、一九八九(昭和六四)年一一月大統領直接選挙、一九九〇年三月銀行預金凍結等、国民生活の大混乱が続き、五回におよぶ一〇〇〇分の一規模のデノミという経済金融台風が吹き荒れ、赴任生活も大変不安定なものとなった。しかし、ブラジルはそのような状況を乗り越え、今日BRICSを構成する大国となり、オリンピック・パラリンピックを開催するまでになった。リオパラリンピックでの報道でブラジルの人々が「ブラジルではバリアフリーのインフラ整備は不十分だから私たちがそれを補い助け合うんだ」という趣旨の発言が流れていた。日本の社会はインフラ整備に頼るだけではなく、ブラ国士舘大学スポーツセンター サンパウロ市から51 キロ西方面に位置するサンロッケ観光指定都市にある国士館大学スポーツセンターは、ブラジルと日本の交流のすばらしい光景をわたしたちに見せてくれる施設です。 日本の国士館大学によって設立されたスポーツセンターは、1997 年に文協に寄贈され、58 ヘクタールという広大な敷地の一部は、いまだに大西洋岸森林地帯に属する原生林で覆われています。自然に囲まれたスケールの大きな土地で多くの人たちが心地よい時間を過ごしています。 主な建造物は武道各種の稽古場として建てられた体育館ですが、その他にも、マレットゴルフ用のホールやテニスコートが設営されています。この国士舘大学スポーツセンターを魅力的なものにするのはなんと言っても400 本の桜の木々です。美しく咲き誇る満開のサクラを愛でるためにサンパウロ州南部の日系諸団体と共催する7 月の桜祭りは、文協の主要行事の一つとなっています。桜祭りは毎年、1 万人を超える人たちで大変賑わいます。まだ一度も桜祭りに参加したことのない方、今年の桜祭りに是非お越しください!また大自然の中で癒されたい方も是非こちらまで足をお運びください。場所:Rodovia SP-250, km 48, Sao Roque-SP時間:月曜から土曜-9 時から17 時情報:(11)3208-1755 com Wilson ou patrimonio@bunkyo.org.brブラジル日本文化福祉協会ホームページより