ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

国士、海を渡りて175翌朝、終点のコルンバに着きタクシーで国境に向かったが何処が国境か分からない。運転手が、ここが国境だという素振りなので降りると、辺りには草むらの平原と平屋建ての建物が数軒あった。そこがホテルのようで、私がパスポートを見せるとハンコをおしてくれた。これで出入国手続きは完了???。この後、ボリビアのサンタクルスからラパスを経てアンデスのチチカカ湖をバスで周りペルーのプーノからクスコに着き、列車でマチュピチュへ登りインカの遺跡に辿り着くまでに片道一週間の旅であった。この間、置引きにあったり、高山病に罹ったり、騙されたり、素晴らしい出会いがあったり、と思い出の尽きない旅ではあったがとても本稿には収まりそうもなく割愛させていただく。その後一九八〇年四月二九日、サンパウロ市に国士舘サンパウロ支部が、同年六月三日、ベレン市に国士舘ベレン支部がそれぞれブラジル国から認可を受け発足、途中一九八六(昭和六一)年三月三一日の理事会決定によるサンパウロ支部とベレン支部の統廃合によりベレン支部は閉鎖され、同支部資産は町田嘉三氏へ売却された。サンパウロ支部資産を引き継ぐ組織として学校法人国士舘ブラジル支部(FUNDACAO ESCOLAR KOKUSHIKAN)が同年三月一九日ブラジル国から認可を受け発足。その後、理事会によるブラジル支部閉鎖決定により、一九九七(平成九)年同支部資産はブラジル日本文化福祉協会へ寄贈された。最盛期の一九八三(昭和五八)年には、二九人の専任教職員を派遣した国士舘によるブラジルへの海外事業はここに幕を閉じた。ブラジル日本文化福祉協会に寄贈された旧学校法人国士舘ブラジル支部の広大な施設は、現在同協会により運営管理され、「国士舘大学スポーツセンター」としてブラジル日系人社会の憩いの施設として活用されている。同協会ホームページに掲載されている同スポーツセンターの案内ページ(http://www.bunkyo.org.br/ja-JP/centro-esportivo-kokushikan-daigaku-ja)〈アクセス:二〇一七年一月一三日〉を紹介し、本稿を閉じることとする。あとがき赴任生活の実態を紹介することで国士舘によるブラジ