ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

国士舘史研究年報2016 楓?146ウス総領事も本学に要請してきたものと思われる。この大会への参加チームは、ベレンチーム、ポルトベーリョA・Bチーム、マナウス対岸のカカオペレチーム、マナウスコロニアチーム、マナウスA・Bチームおよび商社選抜チームの計八チームである。大森淳正総領事も出席し、始球式をやるほどの熱の入れようであった。一〇日・一一日の両日にわたる激戦の結果、第一回の優勝を飾ったのはパラ州のベレンチームであった。私は両日にわたり審判及び進行係を務めたが、終始和やかな雰囲気の中で野球大会を無事終了することが出来た。大会の翌日から大森総領事と日伯文化協会会長寺野氏から各チームの指導を依頼され、ポルトベーリョチーム、マナウスの対岸にあるネグロ川(アマゾン支流)を四五分かけて渡河した所のカカオペレチーム、マナウスコロニアチームおよびマナウスBチームの四チームを約一週間にわたり指導した。どのチームも私の指導事項を真剣に聞いて頂いて一生懸命プレーしてくれた。暑い中の三・四時間の指導であったが基本練習は身に付いたと信じている。どのチームも一日だけの指導であったが別れるときは、お互いに再会を約束していつまでも手を振っていた。ブラジルの休暇三ヶ月のブラジル滞在中に、私が唯一ゆっくりできたのはイグアス瀑布への観光とマナウスにおけるネグロ川での川遊びであった。イグアス瀑布観光はヴァルジェングランデ日本語学校で剣道指導していた上地康夫氏との珍道中であった。細かいことは書かないことにするが今思い出すと楽しいスリリングな数日であった。イグアス瀑布はアルゼンチン国とパラグアイ国が接する国境にあり、直線距離にして約四㎞、ゆるやかな曲線を描いて瀑布をつくる。落差約八〇メートル、三百余の滝が一大半円形劇場を造る。実に壮観であり水量は北米のナイアガラ瀑布や南アフリカのビクトリア瀑布をもはるかにしのぐと言われていたが、まさしくその通りであった。特に「悪魔の喉」と言われている一番奥にある滝は、しばらく我を忘れさすような魔力を持っている。マナウスでの川遊びは、ネグロ川(黒色)とソリモインス川(茶褐色)がY字に合流する場所にあるが、水温と流れの速さが違うため下流二五キロメートルくらいまで、混じり合わないで平行する二条の流れを小舟に乗っ