ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

国士舘史研究年報2016 楓?132対象とした施設、身体障がい児を対象とした施設の約一五施設に生徒は二~四名ずつに分かれて実習に行った。施設は交通の便が悪いところが少なくなく、生徒の多くは自家用車での通学となったため、交通事故が心配であったが、一一年間で事故の報告はなかった。交通機関を利用すると二時間近くかかる施設もあり、実習施設に宿泊して実習した。教員は、各施設へ週二回巡回指導に行き、まず指導者に実習状況を聞き、生徒からは、実習内容や困ったことを聞き、生徒間の情報交換や助言をする。実習でトラブルがあり呼び出されることもあった。入所者の花瓶を割る、移動時の打撲や転倒など、特に入所者に身体的外傷を負わせた場合は、施設長や指導者にあいさつに行き、生徒が精神的に落ち込んだ場合は、学校で指導したこともあった。生徒から「入所者がいつもと様子が違うと指導者に報告すると、バイタルサインのチェック(血圧・脈拍等測定)をし、変わりありませんと言われたが、その夜亡くなられた」との報告があった。生徒はショックを受けていたが、翌日は実習に行っていたので安堵した。アセスメントの重要性や様々な貴重な体験は、これからの介護福祉の仕事に生きるはずである。ケーススタデイ集