ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

思い出の記131者より生徒のほうが涙ぐんでいた。帰りには、園の外まで見送りに出て、いつまでも手を振ってくれた。翌日は、慶南専門大学校学生と通訳を交えて「福祉全般について」意見交換をした。その後、校庭での交流は、英会話や身振りで和やかな雰囲気が見られた。後日、国士舘大学福祉専門学校を訪問された時は、七夕飾りやお抹茶でおもてなしをした。韓国にはそのような文化はないと興味を持たれた。体育祭では、保護者や近隣の方が一〇〇名ぐらい参加され、障害物競走やゲームなどで盛り上がり、終了後は、生徒が作ったカレーを一緒に食べながら「アットホームでいいですね」と笑顔で話が弾み、後日保護者からお礼の手紙をいただいた。また、実習施設の入所者を招待し、車いすゴム風船バレーや車いすフォークダンスなどを一緒にすると、「楽しかった。また来たいです」と話された。学園祭のテーマは「おいでなさい」に決まり、ラジオ放送、西鉄大牟田線駅のポスター掲示、路上の宣伝チラシの配布など広報も工夫した。全員で分担して準備し、時間はかかったが、近隣の方や子どもたち、保護者や知人など多くの方が参加され、食べ物・不用品・梅干しのバザー、介護体験、障がい者体験など大変な盛況であった。開校五周年記念は、公開講座の講師にロサンゼルス及びソウルオリンピック金メダリストの国士舘大学体育学部教授斉藤仁先生をお招きして、「金メダルへの道」を講演していただいた。会場は超満員で椅子を追加するほどであった。斉藤先生の知名度が高く、特にご年配の方が多く参加され大盛況であった。先生の温和なお顔からは想像もできない、自分に厳しい練習を重ねてこられた人生を知ることができた。就職相談や指導は、実習施設へ求人依頼や福祉の職場説明会への参加など教職員が分担して行った。また、卒業生を招いて「福祉職場の現状」の説明会を開催した。求人は四~五倍ぐらいあったが、三〇歳後半から四〇歳台には雇用条件が厳しかった。就職後に職場訪問をすると、職場の一員として第一線で適切な介護を展開している姿は頼もしく、施設長からは、「勤務態度やスタッフの評判もよく信頼できる」とのお褒めの言葉を聞くことができた。三、介護実習施設の巡回指導介護実習施設(以後施設という)は、身体障がい者を