ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

思い出の記129授業開始終了時の起立礼など声を出してのあいさつを励行した。服装は、短パン、草履、ノースリーブ、透ける服などを避けるようにした。「義務教育の延長で細かすぎる」との生徒の反応もあったが次第に浸透していった。国立夜須高原少年自然の家(福岡県朝倉郡筑前町)での一泊研修は、介護福祉士になるという志を高めるために、「理想の介護福祉士像」のテーマで、グループワークをした。徹夜でのグループワークは、活発な意見を出して共通の目的意識ができ、それらを模造紙にまとめて翌日発表した。クラスの仲間意識が芽生え、私はこれまで看護専門学校で一三年間教鞭をとってきたが、福祉については、初めての経験で知識が乏しく不安があった。講義で困ったことは、私自身が福祉の現場体験がなく、看護体験を話すと、生徒から「私たちは介護福祉士を目指しており、看護師を目指していません」と指摘され、これを契機に私は福祉大学へ編入し、福祉施設の現場実習を体験した。こうして生徒と共に私も成長していった。終末期介護の講義の時、Y生徒が叔母の看取りの体験を詳細に作文に書いてくれた。その作文を読み上げながら、妹の死と重なり途中涙で読めなくなったが、生徒は1995(平成7)年4 月10 日 第1回入学式