ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

人間形成の礎となった四年間119いへんであった。特に、オイルショックの余波で寮生にとってトイレットペーパーを確保することが大変であった。夜八時からも朝同様に「点呼」があった。一年生の至らなさや失敗がある度に、上級生から直接指導の「反省会」は、とにかく「忍耐」の一言であった。しかし、先輩達も通ってきた道と言われれば、自分たちも我慢しなければならないものであると覚悟を決めて寮生活を過ごすしかなかった。たまらなく辛い時は、夜中に寮の屋上に出て、郷里の方角に輝く星を見つめ、涙を流しながら父母を思い出しては自分を奮起させていた一年間であった(我ながらよく耐え抜いたと思う)。四、大学での授業(講義・実習)多少の運動は何でも中以上にこなせる自信もあったので体育教師の道を志した。だが、一、三年時に履修した剣道と柔道は本格的であり、基礎から学ぶと共に剣道部員や柔道部員の猛者との稽古は大変であった。 一年生は一般教養科目が中心で、三~四年生になると専門教育ばかりであり、講義を受け、万年筆で板書を書き写すだけでも大変であった。とにかく講義だけは休まず、また、居眠りもせず出席していた。昭和51 年 筆者の教育実習の記録