ブックタイトル国士舘史研究年報第8号

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概要

国士舘史研究年報第8号

国士舘史研究年報2016 楓?118点呼が終わり、部屋に戻ってからは掃除に洗濯、雑用が終わると食券をもって地下の食堂に行き、やっと食事を摂ることができた。上級生は第一限の講義もなく、ゆったりとした生活ができるが、一、二年生は休む間もなく校舎に向かった。体育学部の校舎に行き一、二年生だけであるため、上級生に気兼ねしなくても良く、唯一安らぎの時間であった。他のクラブの同級生と様々な話をすると、どの部も相通ずる厳しさがあることもわかり、自分だけが辛い思いをしているのではないということ、お互いに我慢していること等、わずかな希望が持てた。親の期待にも応えなくてはならず、また、自分の甘さや弱さにも負けたくない思いで、どんなに辛くとも寮生活を乗り越えようと我慢した。講義~寮の雑用~先輩の用事~クラブ活動~食事等、やっと一日が終わり夜になれば部屋ごとに銭湯に通った(ちなみに一年時は四八円、四年時には二二五円が銭湯代だった)。親の背中も流したことは無かったが、三~四年生の背中を流したことも良き経験であった。寮に戻る際に、先輩達がコカ・コーラを買い、部屋でくつろぎながら飲んだ。しかし、他の部屋の上級生がキャプテン部屋に集まり、一人での対応は気苦労が多く、本当にた世田谷(松陰)寮卒業記念品▲ 裏側 国士舘 寮歌 ▲表側 教育理念と大講堂昭和49 年までは、4 年間世田谷寮に入寮していた4 年生が卒業する時に、寮生一同から記念品が贈られた。部は関係なく全員がもらえたが、昭和50 年からはなぜか中止となった。真鍮で作られていて、とても高価なものである。この記念品は、筆者が2 年上の先輩から託されたものである。(大きさ:縦95mm×横190mm×奥行20mm)