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概要

国士舘史研究年報第7号

平成二七年三月、百年史編纂事業計画通りに『国士舘百年史 史料編』上下二巻を、無事刊行することができた。編纂にあたって、数多くの委員会に参加し意見をいただいた編纂委員会・専門委員会の委員諸氏に感謝申し上げる。とりわけ、少ないスタッフで編纂事務を支えた資料室員の努力には、深く頭の下がる思いである。史料編は、国士舘百年を語るべく史料の網羅に努力した。しかし、限られた紙数の中で新しい時代の史料を割愛せざるを得なかったことは悔やまれる。次の『通史編』では、新しい時代の記述を充実させる予定である。また、『国士舘史研究年報 楓?』においても、割愛した史料を掲載するように努めている。『国士舘史研究年報 楓?』七号では、昭和三三年四月、単科大学として発足した国士舘大学体育学部関係史料を掲載した。研究ノートでは、戦中・戦後時代を国士舘専門学校・至徳専門学校に在学した小野派一刀流小野十生氏の御子息、小野寅生氏の御遺族からの寄贈資料を用いて、戦中・戦後の国士舘の様子や、学生生活を明らかにした浪江健雄室員の「『小野寅生日記』にみる戦中・戦後と国士舘」を掲載した。「国士舘の思い出」として、旧制国士舘中学校出身の間宮勇氏、創設まもない体育学部出身の小田俊夫氏、政経学部出身の戸水俊輔氏に、それぞれ学生時代の思い出の寄稿をいただいた。また、国士舘が昭和五〇年代に、海外事業としてのブラジル日本語学校設立事業については、苫米地示路氏からの寄稿を掲載した。「国士舘を支えた人々」は、国士舘専門学校から戦後にいたるまで、国士舘の柔道を指導した会田彦一氏をとりあげ、漆畑真紀子室員が記述した。一方、国士舘史資料室では、年史編纂事業のほか、例年通り大学行事における企画展示などのほか、各学部における資料室を利用する講義支援や、地域に対する教育普及活動にも努めた。また、今年度は、明治大学で開催された第二回全国大学史展「学生たちの戦前・戦中・戦後」にも資料提供を行った。今年度は、平成二九年一一月四日に創立百周年を迎える国士舘の百年史編纂事業の『通史編』編纂準備として、目次や執筆担当者の準備を進めてきた。いよいよ来年度は、大詰めの段階に入る。『通史編』の完成と国士舘の発展を祈念するとともに、資料室員ともども、皆様方のさらなるご協力とご支援をお願いしたい。平成二八年三月吉日国士舘史資料室長 佐々 博雄『国士舘百年史 史料編』刊行を終わって