地域連携・社会貢献

地域防災への取り組み

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防災・救急救助総合研究所は2012年4月、国士舘大学の附置研究所として全学組織となり、防災教育、救急救助を通じて社会貢献を担っています。

防災・救急救助

設置の目的

本学は創立以来、高等教育機関として時代に求められる人材を育成してきました。今、各地で自然災害が多発し、社会では地域防災対策の見直しと災害に関わる正しい知識の重要性が高まっています。同研究所はこれからの時代に備え、防災や救急救助の高い専門知識を持ち、有事の際にはリーダーとして活動できる人材を育成する目的で設置されました。

設立の経緯

大学として所属学生や教員に発災時の対応を指導し防災教育を浸透させるとともに、地域と防災計画を共有し、発災時には大学にある人材を有効活用することを目標に掲げています。その第一ステップとして、まず多摩キャンパスの体育学部内で防災・救急救助総合研究所を設置し、多摩地区の防災に関する連携を図りました。
当初は2011年4月に防災・救急救助総合研究所を設置する予定でしたが、2011年3月11日に東日本大震災が発生し、厚生労働省から被災地への派遣許可を得ることができたため、3月中旬より活動を開始することとなりました。

被災地へは医師、救急救命士の資格を持つ教員も含めた教職員で編制した緊急災害支援チームを6回に分け、計20日間派遣し、宮城県石巻市・南三陸町などで被災者の救護を行いました。また、東京都に避難した被災民への支援として、約50日間にわたり足立区東京武道館、調布市味の素スタジアムに開設された避難所にて医療支援活動も行いました。

宮城県石巻市、及び南三陸町に国士舘大学体育学部の学生約200名を派遣し、復興支援を行うボランティアとして支援活動を行ないました。

上記のような人的支援以外には、震災発生後半年間にわたり、医療資機材や保健管理資機材などの医療機器を寄付するなど、被災地へ幅広い支援活動を実施しました。

この活動は被災地域の方々にも認められ、宮城県や石巻赤十字病院などから本学に感謝状が届けられました。また、国士舘大学は東京都から災害支援機関として認められ、東京都福祉保健局長から直々に感謝の言葉を頂きました。
この功績を受けて、2011年度より東京都総合防災訓練においては、大学機関として唯一、災害支援活動普及・展示のブースをまかされ、さらには医療支援サポート、傷病者搬送などの場所において国士舘大学がその一翼を担うことが可能となりました。

現在はさらに災害への備えを進め、1)世田谷区、多摩市との災害支援協定の作成、2)さまざまな地域機関・自治会と協力した災害訓練の実施、3)発災時のヘリサインの設置、4)発災時におけるライフラインの確保、5)災害時の医療支援体制の構築などを実践しています。2011年に組織化されたばかりですが、これらの研究の重要性や社会貢献度の高さが認められ、防災・救急救助総合研究所はこのほど全学組織の附置研究所となりました。

災害に強い国士舘を構築。教職員・学生を養成

東日本大震災を契機に若者の意識が変化し、「人のためになりたい」「困っている人を助けたい」と考える学生が増えてきていると感じています。国士舘は1917年の創立以来、「誠意・勤労・見識・気魄」の四徳目を教育理念に掲げ、国家の支柱となる人材を養成してまいりました。若者が求める「人を助ける強さと優しさ」を持つ人材は、まさに国士舘の養成すべき人間像と合致しています。
本学は7学部10研究科を設置する総合大学として、災害・救急医療、土木工学、都市工学、建築学、医用工学、経営学、法学、教育学、心理学、体育科学、野外活動に関する専門家を擁し、当研究所においてもこの豊富な人的資源をもって活動しています。これまでに行った地域との防災連携活動は、関係各方面から高い評価をいただいております。特に、多摩市と本学が連携した発災時の取り組みや世田谷区、消防署、警察、地域住民との合同防災訓練は、各報道機関で紹介されました。
今後は、これまでの取り組みを当研究所が中心となって全学生・教職員に広めていくとともに大学の持ちうる人材、医療機材などの資源を最大限に活用し、災害に強い防災拠点大学として整備を図ります。さらに、新たな研究領域の開拓と学問分野の確立に向けた研究を推し進めてまいります。



公開講座 パンフレット

せたがやeカレッジ



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