国士舘要覧 2017
24/48

22 国士舘要覧2017中学校・高等学校校長挨拶国士舘中学校・高等学校 校長福田 三郎ふくだ・さぶろう1951年岩手県生まれ。1974年多摩美術大学絵画科油画専攻卒業1976年国士舘中学校・高等学校(全日制)の常勤講師として入職。1977年教諭、2001年教頭、2004年副校長1985年同校振興対策室委員(1990年3月まで)、1995年生徒指導主任(2001年3月まで)、2001年入試委員長(2016年3月まで)を務める2016年4月国士舘中学校・高等学校校長に就任、現在に至る2017年東京都高等学校体育連盟空手道専門部長2017年東京学生・生徒補導協会会長1973年から芸術集団エコール・ド・エヌ会員1985年には芸術グラフ賞を受賞。そのほか、グループ展(東京・名古屋・パリなど)に出品 人は中等教育の最終年齢の18歳までに人格形成の基礎の98%が決まるといわれています。これは中学・高校時代に人としての振る舞いの基本である人に対する接し方や礼儀作法の習得、あるいは心身を鍛錬することの重要さを示しています。この時期はまさに「経験は成長の糧」といえ、成功や失敗ではなく、挑戦した貴重な経験を生徒自身の肥やしにすることで、さらに大きく成長できる良い機会なのです。生徒が何事に対しても心を開き、さまざまな場面で経験を積み、有意義に過ごしてくれることを願っています。 国士舘は「読書・体験・反省」の三綱領を実践し「思索」することで「誠意・勤労・見識・気魄」の四徳目を涵養することを教育理念に掲げています。三綱領はいまでいう「PDCAサイクル」(Plan・Do・Check・Action)にあてはまります。創立者をはじめとする先人たちは1917年の創立時にすでにこの法則を取り入れていたのです。 これをさらに深く実践すべく2015年度から新たに学校改革を行っています。本校の文武両道の強みを生かし、そして一層の学力向上を目指し「分かったつもり」を「できる」に変える学習システム「K-improve」を導入しました。朝学習を取り入れ、放課後や部活動が終わった後などに午後8時半まで使用できる自学自習教室を整備し、入退室の管理や質問などに対応するチューターも配置しています。 高等学校ではK-improveでの学習を効果的にするため、学習教材のスタディサポートを取り入れました。生徒の得意・不得意を分析し、課題学習の後、その成果を判定する実力試験を年に4、5回行っています。また、中学校では多彩な体験カリキュラムや心の成長を育むために「エコグラム」を取り入れ、英語を週10時間に設定したカリキュラムを編成するなど、基礎学力とグローバル教育の向上を図っています。 本校は2013年に「国士舘中等部」創設から90周年を迎えました。本年は学園創立100周年の佳節の年です。これまでの実績をふまえつつ、新たな出発点としてさらなる発展に向け教育活動にまい進する所存です。

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る