政経学部

5月26日、本学政経学部附属政治研究所主催の講演会が34号館B204教室で開催されました。会場には、政経学部の多くの学生らがつめかけ、別教室でオンライン配信も実施するなどして約170人が参加しました。

講演は、ポケモンGOをリリースしたNianticの創設メンバーでグローバルマーケティング統括を務め現在合同会社SugaR代表の須賀健人氏を招き、ポケモンGOの世界的ヒットに学ぶ「一つの対話・アイデアから生まれるイノベーション」と題し実施されました。

須賀氏は、はじめにポケモンGOについて「戦略的な開発かと思う方も多いだろうが実は偶然から生まれた製品なんだ」と述べ、誕生したきっかけを語りました。ポケモンGOは、Googleマップのポケモンチャレンジというエイプリルフール企画がきっかけで、その動画をみたNiantic社とポケモン社が製品化したいとの強い思いを示し、プロジェクトが始まりました。当時Google社で働いていた須賀氏は、偶然にもポケモン社に知り合いがいたことで架け橋の役割を担うことになり、エイプリルフール企画に参加し制作から携わりました。須賀氏は当時を振り返り「無駄な仕事はない。偶然が大きな成果につながることもある。自分の仕事のやり方が間違っていないと確信した瞬間だった」と話し、その後世界的に大ヒットするポケモンGOについて、苦労話などを交えながら紹介しました。

また、参加者に公務員志望者が多いことから、Niantic社が地方自治体と連携して町おこしの取り組みを行ってきたことに触れると、「情熱のある自治体職員の方がいると、ものすごい速度でプロジェクトが進み大きな成果を生むことも多く、一企業としては恩義も感じる。積極的に動ける熱量を持った職員になってもらいたい」と学生らに呼びかけました。

最後に須賀氏は、ヒットを予測する力を身につけるために必要な条件として「なぜを追求する」「たくさんのものを見る、読む」「繰り返しの遊びは避ける。やるなら究めろ」の3つを挙げ、「さまざまな知識を身につけ、どんどん新しいものに触れていくことが重要。そして信頼を築いてきた仲間など人との出会いを大切にしてほしい」と、アドバイスを送り講演を締めくくりました。