政経学部

6月28日、世田谷キャンパスの5号館5303教室で、本学政経学部政治研究所の主催で「国際社会におけるNGOの役割」と題する講演会が開催されました。

講師には、認定NPO法人アイキャンの海外事業部長である吉田文氏を迎え、NGOの役割や発展途上国でのアイキャンの活動などを語りました。

開会のあいさつで、政治研究所所長の的射場敬一教授は「NGOの注目度は依然として高まっており、活動を理解し共感することは非常に大切。世界中で起こる問題に対して、自分自身では何ができるのかを考えるきっかけにしてほしい」と述べました。

吉田氏はまず自身の経歴を紹介し、NGOで働くことになったきっかけとして「発展途上国への旅行中に貧困による人の死を目の当たりにし、人の命は平等ではないと感じたことが自身に大きな影響を与えた」と語りました。

次に、NGOとは、政府や国際機関とは異なり、民間の立場から世界の問題に取り組む非営利団体であることを説明し、アイキャンでは、紛争地や路上生活をする人々が多い地域をはじめ、災害被災地など危機的な状況下で生活する人々や子どもたちの生活向上に関する支援を行っていることを紹介しました。また、「日本は、食料や衣類など多くのものを輸入に頼っており、私たちの生活は海外と密接に関係している。途上国への支援は単純に困っている人がいるから支援しているだけではなく、日本の豊かさと切り離せないためでもある」と語り、「皆さん自身や家族の豊かさや幸せを守るための大切な活動であることを知ってほしい」と学生らに呼びかけました。

その後、フィリピンでの活動を詳しく説明し、参加した学生たちは熱心に聴講していました。