大学院案内ガイドブック2019
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 本学の大学院は昭和40(1965)年の政治学研究科並びに経済学研究科の2つの研究科(修士・博士)が開設されて以来、半世紀を超えて、建学の精神である「国を思い、世のため、人のために尽くせる有為な人材『国士』」を養成し、社会や研究機関に輩出してきました。その間、工学研究科(平成6(1994)年)、法学研究科(平成7(1995)年)、経営学研究科(平成9(1997)年)、スポーツ・システム研究科、人文科学研究科(平成13(2001)年)、総合知的財産法学研究科、グローバルアジア研究科(平成18(2006)年)で博士課程を含む研究科が開設されました。さらには「3・11」東日本大震災の前年には救急システム研究科(平成22(2010)年)が新設され、ここに10研究科14専攻を擁する総合的大学院体制が整いました。 今日の大学院にはグローバル化や少子高齢化といった時代・状況の変化と共に、これまでの大学院のあり方や役割に変化が求められています。もはや従前の研究者養成や後継者養成だけの機関に留まることは許されません。広く社会や世界に門戸を開いて、社会人や地域のための再教育・生涯学習の場としての活用が求められています。あるいはアジアでの近代化の魁(さきがけ)を果たした日本の文化や伝統、教育制度、法体系、技術力、救急医療等々の特定分野での専門知識を母国の発展に寄与することを願う外国人留学生の要請にも応えていかなければなりません。 このような状況の中、本大学院では社会人受け入れのために、試験科目の一部免除、授業料の減額措置、土曜日や夜間開講等の配慮を行い負担の軽減を行っています。また、優秀な留学生獲得のため、複数の研究科で海外現地入試を実施すると共に、併せて政治学研究科では、日本研究者養成のために、日本の歴史・文化・政治・経済分野を網羅し、広く“日本学”を修得させる「日本政治研究プログラム」を設置しています。さらには救急システム研究科では喫緊の課題として、東日本大震災やその後の災害時でも話題となった防災医学、また救急救命士へのスキルアップや医学的知識の再構築に必要な科目を提供しています。 本学は昨年11月に創立100周年の節目を迎えました。大学院教育が益々重視される時代にあって、本大学院は「建学の精神」を基底に据えて、有為な人材を養成すると共に、社会に、そして世界に開かれた大学院としての使命を果たして行く所存です。探求心旺盛な人々が集い、知的刺激に溢れた本学大学院で研鑽を積まれることを期待しております。国士舘大学 学長佐藤 圭一日本の、そして世界のニーズに応える大学院の創造-10研究科の使命と実践-01

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