Episode_3

「税法」を学びたい
という意志が、
出会わせてくれた仲間。

インタビューの様子

松崎 怜さん

松崎 怜
Ryo Matsuzaki

2016年3月
国士舘大学大学院
法学研究科 法学専攻
修士課程 修了

杉本 利正さん

杉本 利正
Toshimasa Sugimoto

2016年3月
国士舘大学大学院
法学研究科 法学専攻
修士課程 修了

税理士試験の合格を目指し、大学院への道を選んだ、松崎さん、そして杉本さん。社会人として仕事をしながら、国士舘大学大学院に通い続けました。修了した後も依然として交流が深いというお二方。その絆はどのような環境で生まれ、深まっていったのか、詳しくお伺いしました。

税理士への
キャリアチェンジを志し、
大学院の道へ

国士舘大学大学院に入学する前の、
ご経歴を教えてください。

松崎:私は大学でメディアデザインを勉強した後、都内のデザイン事務所にデザイナーとして就職しました。しかしリーマンショックの煽りを受け経営が悪化し、解散という形になってしまって。そういった経験から「これからは経営者をサポートする立場にまわりたい」という気持ちが芽生え、税理士を志すようになりました。その後は事業会社の経理、会計事務所での勤務を経験しながら試験勉強を進めていましたが「勉強・仕事・私生活、どれも犠牲にすることなく進めていきたい」と考えるようになり、大学院への入学を決意しました。
杉本:私の場合、大学卒業後は着物屋さんの営業として働いたのですが、仕事が肌に合わず方向転換を図ります。その時に志したのが、税理士でした。大学では経営学を学んでいたこともあり、その知識が生かせると感じたのです。その後、会計事務所に転職し、勤務の傍ら勉強を続けていたのですが、大学院に入れば「より深い学びができるのでは」と考え、入学を決めました。

税理士を志す中で、
なぜ「法学研究科」を選んだのでしょうか。

松崎:資格取得のためには会計と税法を学ぶ必要があって、会計の方はすでに合格した状態でしたので、大学院では法律を中心に学びたいと思い、法学研究科を選びました。
杉本:それに、法学研究科を修了すれば税理士試験でも税法科目が免除になるしね。私の場合、勤務していた会計事務所の所長がいつも「税理士を目指すなら税法を疎かにしてはならない」と仰っていて。その言葉の影響がすごく大きいですね。

インタビューの様子

「教授で選ぶなら国士舘」。
その言葉を信じて正解だった

大学院への入学にあたり「国士舘」を選んだ理由を教えてください。

杉本:私は、大学院への進学に向けて予備校に通ったのですが、そこで国士舘は「教授の質が高い」と薦められたのがきっかけです。
松崎:私も、教授の方々の質が高いと評判を聞き、入学を決めました。私も杉本さんも、斉木秀憲先生の研究室第2期生なのですが、入学前に前任の先生から「魅力のある先生ですよ」とお聞きしていたので、不安はありませんでしたね。
杉本:実際にお会いすると本当にすごい方で(笑)
松崎:斉木先生は、税務大学校という国税庁の研修機関でも教鞭をとられていた、知識も経験も大変豊富な方で、税法に関してさまざまな角度から学ぶことができました。
杉本:税法を学ぶ際は、判例(裁判記録)を読み解く能力も身につけていくのですが、それが机上の空論ではなく、先生ご自身の体験を基に指導してくださったので理解が深まりました。
松崎:ひとつの判例に対する、さまざまな研究者の異なる見解を読んだ上で、自分の見解を導き出す訓練などは本当に勉強になりましたし、論文を作成する上で大変役立ちました。大学院で論文を書くからには、試験免除のためだけでなく、税理士としての本質的な能力も鍛えたいと思っていましたから。
杉本:研究室では、そういった自分の見解を発表し、議論し合ったのですが、それが「理論的に考える」「自分の言葉で伝える」訓練にもなり、本当に有意義でした。

インタビューの様子

年齢もキャリアも違うけど、
同じ志を持つ仲間との絆

斉木研究室の、一番の魅力は
どのような点ですか?

松崎:やはり、人脈が広がるという点ですね。斉木研究室の2期生は4人で、その人数で週1〜2回会って学び合うのですから、それは絆が深まりますよね。大学院を巣立った後も、歴代の斉木研究室の出身者とはLINEグループでつながっていて、よく集まったりもします。社会人で入学した方が殆どで年齢もさまざまですが、皆仲がいいです。杉本さんは同期ですが、私よりひと回りくらい年上。でも同期の中でいちばん話しやすい(笑)
杉本:年齢もキャリアも違うけど、同じ志を持った仲間ですからね。私は現在、会計事務所に勤務していて、今後のキャリアプランを考えることも多いのですが、そういった時も研究室の仲間の活躍は参考になるし、励みにもなっています。
松崎:年齢やキャリア、あと考え方もタイプもさまざまな面々を、斉木先生は繊細に、一人ひとりの個性に合わせて指導をしてくださっていると感じました。そういった気配りの大切さも、この研究室で教わることができた気がします。
杉本:税理士となって事務所を構えたとしても、誰も相談に来てくださらなければ、ビジネスは成立しませんから。斉木先生のお人柄からも、人間性がいかに重要か、ということを改めて学ぶことができましたね。それともう一つ、斉木先生から受けた影響といえば、エネルギッシュな姿勢ですね。だって、ラーメン屋さんの売上を把握するために、お店のゴミ箱を漁って割り箸の数を数えたとか…
松崎:それ、本当ですか?(笑)

インタビューの様子

創意工夫を凝らした講義に
感化される、貴重な時間

これから大学院を目指す方に
メッセージをお願いします。

松崎:修士論文を作成すれば、税理士試験の一部が免除になる。それが大学院を志した大きな理由なのですが、それが精神的なゆとりになったことで、大学院では楽しみながら学ぶことができました。社会人として、働きながら通学することは決して容易ではありませんが、私は大学院という選択肢を選んでよかったと思っています。
杉本:税理士試験合格に向け、知識を身につけるには、専門学校に通うという選択肢もあります。しかし、大学院という場所なら知識だけでなく「かけがえのない仲間」も得ることができる。そこが大きな違いだと思います。
松崎:私は今、税理士法人を設立する計画を立てているのですが、それは斉木研究室の後輩と一緒に進めています。
杉本:まさに、かけがえのない仲間だよね。それに国士舘の先生は、斉木先生以外の方々も、本当にユニークで、講義にも創意工夫を凝らしていて。憲法の講義では、アメリカの憲法について時事ネタを絡めて教えてくださったので、それ以来、国際ニュースを興味深く見るようになりました。
松崎:私が好きだったのは、法哲学の講義ですね。映画を観ながら法哲学の骨子を教えてくださるのが面白く、2年続けて受講しました。一度社会に出れば「先生から影響を受ける、感化される」といった経験は、なかなかできないと思いますから、本当に貴重な時間を過ごせたと思います。

あなたにとって「国士舘大学大学院」とは?

学びに「楽しさ」を
感じさせてくれた場所

松崎

Ryo Matsuzaki

一生付き合いたい
仲間たちと出会えた場所

杉本 利正

Toshimasa Sugimoto

インタビューの様子