Episode_2

「知的財産」のおかげで、
成りたい自分に出会えた。
 

インタビューの様子

川上 春花Haruka Kawakami

2021年3月 国士舘大学大学院
総合知的財産法学研究科
総合知的財産法学専攻 修士課程 修了
2022年1月 令和3年度弁理士試験 合格

川上 春花さん

川上 春花Haruka Kawakami

2021年3月 国士舘大学大学院  総合知的財産法学研究科
総合知的財産法学専攻 修士課程 修了
2022年1月 令和3年度弁理士試験 合格

国士舘大学法学部に入学し、そこで「知的財産権」という存在を知り、その面白さに目覚め、勉強に励んだという、川上さん。大学卒業後、一度は就職したものの、もっと学びたいという想いが消えず、大学院へと進学。さらには、平均合格率6〜10%の狭き門である弁理士試験合格を果たします。大きな成果へと導いた「学びたい」という向学心は、いったいどこから湧いてくるのか、詳しくお伺いしました。

一度就職するも、
消えることのなかった
「学びたい」意欲

国士舘大学大学院を志した、
きっかけを教えてください。

私は大学も国士舘で、法学部現代ビジネス法学科に在籍していました。そこで飯田昭夫先生の、知的財産の授業を受けたことですべてがはじまりました。どんな商品も特許や意匠など、たくさんの権利で守られていて、それらの権利を守り、活用する弁理士という仕事があることに興味を持ったのはもちろん、何より飯田先生が弁理士としての経験を生き生きと話してくださる姿がとても印象的で、「私もそうなりたい」と憧れを持つようになっていきました。大学時代に知的財産管理技能検定を2級まで取得することができましたが、飯田先生のもとでもっと深く学びたいという気持ちが芽生え、大学院進学を志しますが、私には「学費」という、越えなければならないハードルがあって一度就職を決意します。

就職したのは、ケーブルテレビ事業会社。営業職として、社会人として身につけるべきスキルを一から教えていただき、充実した時間を過ごすことができましたが、やはり大学院進学への想いを諦めることができませんでした。むしろ、一度就職して実務を経験したことで、ビジネスにおける知的財産の重要性を改めて実感できた気がして、やはり「もっと知的財産を実務に生かせるように追求したい」という気持ちがさらに強くなっていったのです。お世話になった会社は1年にも満たないうちに退職し、貯めたお金で国士舘大学大学院 総合知的財産法学研究科へと進学します。そこでまた、恩師である飯田先生と再会することができました。

インタビューの様子

大学院という存在が、
大きな心の支えと
なってくれた

総合知的財産法学研究科で、
どのような時間を過ごしましたか。

講義を受けて、空いている時間は自習して…といった具合に朝から晩まで学校にいましたね(笑)。知的財産は、知れば知るほど本当に奥深く、そして幅広い制度。興味を持って学ぶことができました。ただ、それが弁理士試験として出題され「合格点を取らなければならない」ため、勉強を進めるのは本当に大変でした。それでも乗り越えることができたのは、大学院という環境のおかげだと私は思っています。総合知的財産法学研究科の自習室には、一人ひとりに席があるため、継続して勉強に打ち込むことができました。それに、やはり大きかったのが、修士論文を書く際も尊敬できる先生から直接指導していただけたこと。その論文が学位授与の審査に合格したことで、弁理士試験を受ける際にも、学位に基づく工業所有権審議会の免除資格認定を受け、論文式筆記試験選択科目の免除を受けることができました。

大学から国士舘で学び続けた私は、飯田先生をはじめ、たくさんの良い先生に恵まれました。気さくな方々ばかりなので話しかけやすく、また、相談にも乗ってくださり、本当に助けていただきました。もちろん、同じく弁理士を目指す仲間の存在も、大きな心の支え。講義や試験勉強の中で分からない部分を教え合ったりと、今思えば、とても恵まれた環境だったと思います。勉強に専念したいけど、生活費のためにアルバイトしたい…という時は図書館で行う「大学院進学相談会」の相談員や先生のTA(ティーチング・アシスタント)として働かせていただき、何から何まで本当にお世話になりました。

インタビューの様子

大学院で出会えた方々との
交流は、ずっと続く

川上さんの、今後の目標に
ついてお聞かせください。

修士課程を修了した後、私は研究生として大学院に1年残ったのですが、その間に弁理士試験に合格。そして就職活動を行い、現在は特許事務所で商標(マークやブランド)に関する業務を行っています。知的財産権は商標のほか、特許(発明やアイデア)、意匠(デザイン)、実用新案(形あるアイデア)などに分かれており、恩師である飯田先生は、まさにそのすべてを包括的に手掛けていらっしゃいます。日頃私たちが何気なく使っているボールペン1本にしても、その商品は特許、意匠、商標などさまざまな権利で守られているからこそビジネスは成立している。こういった魅力をご自身の実務で教えてくださった飯田先生に一歩でも近づけるよう、これから頑張っていきたいです。

これから学びたいという方々に
メッセージをお願いします。

大学を卒業した後でも、「もっと学びたかった」「挑戦したかった」という気持ちがあるのならば、後悔のないよう行動することが大事だと思います。私も一度は就職したものの、また勉強したいという一心で大学院に進みましたが、後悔は全くないですし、学びたい気持ちがあれば、いつ始めても遅いということはないと思います。また、大学院では、巣立ってからも付き合えるような、かけがえのない方々にも出会えました。同じタイミングで弁理士に合格した鄭さんなど、弁理士への第一歩を踏み出した仲間、それに弁理士として特許事務所や各企業で活躍されているOBの方々とのつながりは、大学院に進学したからこそ得られた、貴重な財産。こういったご縁を大切に、お互い刺激し合いながら成長していけたら、と思っています。

あなたにとって「国士舘大学大学院」とは?

本当にやりたいことを、
再認識させてくれた場所

川上 春花

Haruka Kawakami

インタビューの様子