国士舘大学学生寮利用の手引き
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国士舘の歴史と寮の伝統国こく士し舘かんの真しん髄ずいは寮りょう生せい活かつにあり国こく士し舘かんは、1917(大たい正しょう6)年ねんの創そう立りつ以い来らい、専せん門もん学がっ校こうをはじめとして、中ちゅう学がっ校こう、商しょう業ぎょう学がっ校こうなどの設せっ置ちとともに、「寮りょう」を整せい備びしてきました。特とくに、専せん門もん学がっ校こうの生せい徒とは、原げん則そくとして全ぜん寮りょう制せいであったので、1931(昭しょう和わ6)年ねん頃ごろの世せ田た谷がやの校こう地ちには、時じ習しゅう寮りょう、正せい気き寮りょう、回かい天てん寮りょうなどの多おおくの寮りょうがありました。また、教きょう職しょく員いん用ようの舘かん宅たくもあり、一いち部ぶの教きょう職しょく員いんは生せい徒ととともに学がく内ないで生せい活かつしていました。当とう時じ、国こく士し舘かん教きょう育いくの特とく色しょくのひとつに、寮りょうでの規き則そく正ただしい共きょう同どう生せい活かつを通つうじた、真しんの人にん間げん教きょう育いくがありました。寮りょうの一いち日にちは、午ご前ぜん5時じ、大おお太だい鼓この音おととともに起き床しょうし、武ぶ道どうの朝あさ稽げい古こ、校こう舎しゃ内ない外がいの掃そう除じ、朝ちょう食しょく、朝ちょう礼れいと続つづき、8時じ10分ふんより授じゅ業ぎょうが始はじまります。午ご後ご2時じ半はんまでの授じゅ業ぎょう後ごに、再ふたたび武ぶ道どうの稽けい古こ、そして夕ゆう食しょくと自じ習しゅう時じ間かんを経へて、午ご後ご9時じには就しゅう寝しんという厳げん格かくなものでした。なお、中ちゅう学がっ校こうの生せい徒とも夏か季き等とうを利り用ようし、短たん期きの寮りょう生せい活かつを行おこなっていました。 これは国こく士し舘かんが、単たんに武ぶ道どうや訓くん育いくの修しゅう練れんのためでなく、師し弟ていともに「朝ちょう夕ゆう起き臥が」する厳げん格かくな共きょう同どう生せい活かつを通つうじて、心しん身しんが鍛たん錬れんされた真しんの人にん間げん形けい成せいを、教きょう育いくの主しゅ眼がんに置おいたためでした。国こく士し舘かんの草そう創そう期きにおいて、世せ間けんで「国こく士し舘かん生せい活かつの真しん髄ずいは寄き宿しゅく舎しゃにある」とも評ひょうされたほど、寮りょうは本ほん学がくの教きょう育いくにとって欠かかせない存そん在ざいでした。▲専門学校寮則(昭和5年制定)◀正気寮

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