国士舘大学キャンパス手帳2020
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▼ 先輩やSNS上の甘い言葉に注意~気がつけば詐欺の加害者に~ オレオレ詐欺などの特殊詐欺の多くが組織的に動いていて、役割分担がされています。詐欺の主犯はSNSなどに「即金・高収入」などの売り文句で「受け子(被害者から金銭を受け取る)」や「出し子(金融機関から金銭を引き出す)」を集めています。 手軽に稼げるバイトのつもりで始めた仕事が実は受け子だった、というケースが10代を中心に増えています。本人にその気がなくても、受け子として詐欺の手伝いをしてしまうと、初犯でも少年院に入ることになり、懲役刑に科せられる場合もあります。SNS上の怪しいバイト募集や先輩からの甘い誘いには十分注意してください。楽をして大金を得られる仕事は世の中にありません。主な振り込め詐欺の例●「交通事故を起こしたので、示談金が要る」と言ってくる。●「電車やバスに大金を入れた財布を忘れたので、お金を貸して」と言ってくる。●「暴力団関係者とのトラブルがあったので、示談金が要る」と言ってくる。●学校関係者から、「学生がセクハラ問題を起こしたので示談金が要る」と言ってくる。●利用していないサイトから、「インターネットサイト利用料金が未納」「退会手続されてない」「登録解除料」「個人情報削除金」等の請求がくる。 また、新たな手口として、「有料サイト利用の料金を振り込め」などと、学生に向けた振り込め詐欺も出てきました。少しでも不審に思ったら、ためらわず電話を切りましょう。不審なメールも削除しましょう。▼ キャッシングをしてはいけない 始まりは「デートなのに財布が心細いから」とついキャッシング…。借りるときにはたいしたことがないと思える金利も、返済時には大きな負担となるのがキャッシングです。お金が返せなくなると他から借りることになり、利息が利息を生んで借金が雪だるま式に増えていく状態を「多重債務」と言います。こうなると個人での解決はきわめて困難となり、家族に迷惑をかけたり、最悪の事態としては「自己破産」手続きに追い込まれるケースもあります。 近年、多重債務者の増加が深刻な社会問題となったことから、これを解決するため「貸金業法の改正」でキャッシングの制限が決められました。借入残高が年収の3分の1を超える場合は、新規の借り入れができません。借り入れの際には年収を証明するものが必要となります。 つまり、収入のない学生にお金を貸してくれる会社は“貸金業法の違反者”となり、それだけ金利も高いということです。「ヤミ金融」は親からの集金も含めて「強引に回収する」ことを前提にしています。キャッシングの利用はやめてください。どうしても利用しなければならない場合には利用額、返済方法などについて慎重に計画し、必要最小限にしましょう。ときにはお金を使わない、我慢することも大切です。▼ キャッシュレス決済も破産のリスクあり 2019年の増税を機にキャッシュレス決済が急速に普及しました。手元に現金がなくても買い物できるので便利な一方、ついつい使いすぎてしまうケースがあります。利用するサービスの限度額を調べ、支払いできる範囲で利用してください。ローン・キャッシング・クレジットカード気軽にキャッシングをしてはダメ!大学生として39

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