国士舘大学キャンパスガイド2025
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学長 からのメッセージ 新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。多数の大学の中から、国士舘大学で学ぶことを選択され、人生の新たなステージを迎えられたことを嬉しく思います。 近年の国内外をめぐる状況は、必ずしも平穏とは言えません。例をあげれば、地球温暖化による異常気象や自然災害、物価の高騰、ウクライナとロシアの戦争、イスラエルとガザ地区の紛争など世界情勢も緊迫しています。皆さんの周りでも、何らかの理由で生きづらさを感じている人がいるかもしれません。 戦争が起こる原因について、オリンピックの創始者ピエール・ド・クーベルタン(1863〜1937)は、人々が他国やそこに暮らす人々のことを知らず偏見をもっているからだと考えました。それが高じて野蛮な行動に出てしまうというのです。そこで、世界各国の人々がスポーツを通じて交流し、お互いを知り、理解する機会としてオリンピック競技大会を創設し、世界の平和につなげようとしました。ここで大事なのは、自分の経験だけに基づく狭い世界に留まらず、自分にとっての「常識」や「普通」とは異なる様々な環境で生きている人々のことを知り、より広い視野で自分を見つめ、人々と共に協力して生きていくことが、心を豊かにし、より良い世界の構築につながるということです。 大学という場では、興味関心に応じて多種多様な学問を学ぶことができ、豊富な知識や体験を得ることができます。学問を通じて人や社会が抱える課題をより深く理解し、解決の糸口を見い出せるかもしれません。そして、人々との出会いもあります。生涯を通じての友人や恩師になる人との人間関係を育むこともできるでしょう。クラブ・サークルへの加入もお勧めします。複数の世界を持つことで、より楽しく充実した学生生活を送ることができるにちがいありません。かけがえのない大学の4年間で、主体的に学び、積極的に関わり、人格を養ってほしいと思います。 そのためには、国士舘の教育指針である不断の「読書・体験・反省」を実践し「思索」することを心掛けてください。その日々の実践により、四徳目「誠意・勤労・見識・気魄」を兼ね備える「国士」が養成されると、創立者柴田德次郎先生は説いています。 学生の皆さんが、深い安心と確かな安全、快適な環境で大学生活を存分に謳歌できるよう、教職員一同、努めてまいります。皆さんの成長を心より楽しみにしています。国士舘大学 学長 田原 淳子

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