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授業ルポ

地学の基礎的な知識・技術のほか、野外で調査を行えるよう、方位磁針の使い方、地図の見方といった知識を身につける授業。自ら学外で地質調査を行い、採集したサンプルの処理・観察も行う。

「石灰岩を観察してみて、生物粒子と非生物粒子を確認します。その後に、粒子支持か粒子支持じゃないか、粒子は10%以上入っているか、入っていないか。空隙の部分は泥か、カルサイトの結晶か。そういうポイントを見て、試料の石灰岩を分類してください」
分析・考察の説明が終わったら、さっそく実験のスタートだ。

学生たちは一様に顕微鏡をのぞき込む。
「このつぶつぶは、石英じゃないの?」
「このツルツルしてる部分は何ですか?」
「ミトコンドリアみたいなものが見えるんですが、これは生物ですか?」
学生たちが手を挙げて質問すると、乾准教授と伊庭講師が答えていく。試料である石灰岩は、北海道、東北の三陸海岸、埼玉、四国と、日本各地のものがあるため、学生たちには、それぞれ違うものが見えているのだ。

観察しながら、偏光顕微鏡で見える石灰岩をスケッチし、考察を行っていく。色鉛筆でスケッチ画を描きながら、隣の学生と相談したり、教科書を開いたり、資料のプリントを眺めたりと、考察に頭を悩ませる学生たち。乾准教授と伊庭講師は、講義室を忙しく動き回り、学生たちに声をかける。
「地域によって内包物が違うから、それを比較するのもいいよ」
「考察では、『○○は、こういう理由で○○になったのではないか』というように、自分で推測しながら書くんだよ」
学生たちは准教授たちの助言を頼りに、考察を書き上げていく。

今回の授業は偏光顕微鏡での分析。次の授業では、野外調査のための地図を用意したり、現地で観察されると考えられる砂の粒度の観察手順を覚えたりといった、野外調査の準備が行われる。学生たちは授業を通して、地学の知識とともに、自分で調査を行い、採取したサンプルの分析まで行う技術も学んでいく。
基礎理学系には、中学・高校の理科の教職を目指す学生も多いという。しかし、化学や物理の教師になろうとする学生の中には、この地学実験を最後に地学の授業を取らないまま卒業する学生もいるそう。この授業を受講することで、そんな学生たちが教師になったとき、地学に関連する話題やニュースについて、自分で情報を調べ、その情報の重要さを判断できる力をつけてほしい、というのが乾准教授の願いだ。