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基礎理学系

地学実験 -vol.1-

地学実験 -vol.1-

地学の基礎的な知識・技術のほか、野外で調査を行えるよう、方位磁針の使い方、地図の見方といった知識を身につける授業。自ら学外で地質調査を行い、採集したサンプルの処理・観察も行う。

観察物ができた背景も理解する

珊瑚礁とその周辺に堆積する石灰岩。この石灰岩を偏光顕微鏡で観察し、堆積環境の考察を行うというのが、今回の「地学実験」の内容だ。この授業は乾睦子准教授と伊庭靖弘講師が担当しており、専門分野によって交代で指導を行っている。
今回の実験を担当する伊庭講師は、観察する石灰岩について、それができた背景を話し始める。

「今回は、亜熱帯の環境にいた生物が死骸となって堆積し、岩石になったものを観察してもらいます。北海道~四国で採取された1億年くらい前の石灰岩です。1億年前の地球は、もっとも温暖な気候でした。その頃の地球は、今よりも二酸化炭素の濃度が4~10倍にもなっていて、ものすごい温室効果があったのです。そのため、北海道でも珊瑚礁が繁栄していました。こうした背景も意識しながら、観察していってもらいたいと思います」

石灰岩から時代をさかのぼる

学生たちは、分析用の試料として用意された薄片を受け取っていく。薄片とは、偏光顕微鏡で分析するために、石灰岩を薄くして磨き、プレパラートにしたもの。学生たちに薄片が行き渡ったことを確認すると、伊庭講師は石灰岩の観察から、どんなことが分かるかを説明する。
「浅海域で形成される礁性石灰岩を調べると,その海域の古環境がわかります.また、石灰岩や珊瑚礁がどの緯度まで分布しているかを調べることで、熱帯の生物層であったかどうかを判断できます。現在だと、珊瑚礁が形成されているのは、沖縄付近だけであって、これより北にはありません。しかし、縄文時代の日本は、温暖な時代だったので、千葉くらいまで珊瑚礁があったとされています。さらに1億年くらい前になると、珊瑚礁はさらに拡大していて、今の樺太の南くらいまでありました」

観察ポイントもしっかり解説

概要説明が終わると、いよいよ本日の観察ポイントの解説へ。
伊庭講師は、試料である石灰岩の種類、性質、特徴などを細かく説明していく。
「石灰岩には、大きく2つの粒子が入っています。一つは“生物遺骸粒子”といって、生物が死んだ遺骸が含まれています。あともう一つは、生物ではない“非生物遺骸粒子”。この代表的なものが被覆粒子です。真ん中に石英などの核があって、それが被覆されている粒子で、木目やバウムクーヘンみたいな形をしています。また、石灰岩中には、生物の糞や、石灰岩自体が壊れた破片がたくさんあります。こういったものを観察してください」

講義情報

この講義の担当は…
乾 睦子
この講義の関連情報
シラバス「地学実験」(対象:理工学部2年 秋期)

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