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授業ルポ

設計演習のまとめとして商業建築を設計する授業。クライアントとなる企業からの依頼に対し、与えられた条件を満たす建築物を設計し、図面、模型を作ってプレゼンテーションを行う。

『青山通りにINAXのショールームをつくる』――それが「設計スタジオIV」のコンセプトだ。
この授業は、キッチンやユニットバスといった住宅設備機器を製造・販売する株式会社INAXの協力を得て実施される(2009年まではテンプル大学ジャパン校と合同で実施)。学生たちが、クライアントであるINAXから依頼を受け、実際にショールーム設計を提案し、プレゼンテーションを行うのだ。
担当である国広ジョージ教授は、授業についてこう話す。
「実際にクライアントに対して設計するということは、学生にはなかなか経験できないチャンスです。実際の建築は、商業建築が中心となりますので、就職して現場に携わるとき、この授業で身につけた知識が役立つようしっかり学んでほしいと思います」

この授業は、9月末に実施した東京都内の高層ビルやショールーム見学に始まり、中間発表を経て、12月の講評会で終了となる。まず紹介するのは、講評会直前の授業。パソコンを開き、CADで図面を作製していたり、模型を作製していたりと、どの学生も自分たちの作業に集中している。国広教授は学生たちに声を掛け、図面や模型にアドバイスしていく。
「1つの図面を描くとき、自分がつくりたいものを描くだけではなく、図面の中身を理解しなければなりません。学生たちは今、そのトレーニングしているんです。また、住宅や公共施設、今回のような商業施設の設計を経験する中で、技術を磨くとともに、クライアントに対して『自分が設計した建築物では、こんなに素晴らしい感動を得られるのだ』ということを、どう表現し伝えるかを学んでいきます」

「ここに、人の模型を入れたらいいよね」
「家具はどうする?」
何人かで相談しながら作業する学生たちや、1人で黙々と作業する学生など、それぞれが自分のペースで作業している。中には、担当の教員に図面を見せて、相談している学生もいた。この授業には、国広教授を含め専任2名と建築家として活躍する非常勤3名の教員がついており、いつも4~5人で指導にあたっているため、学生たちは疑問に思うことをすぐに相談できる。
「私だったら、壁面の部分をもっと立体的に見えるような設計にするよ」
「そういう趣旨があるなら、発表するときにきちんと説明しておいたほうがいいよ」
学生たちは、真剣な表情で自分のイメージを説明し、担当教員からのアドバイスを受ける。こうして、自分のイメージするショールームの形へ近づいていくのだ。